5月, 2026年

国際銅研究会(ICSG)2026年4月プレスリリース

2026-05-11

国際銅研究会(ICSG)2026年4月プレスリリース

2026年4月28日
日本鉱業協会 企画調査部

 

国際銅研究グループ(ICSG)は、4月23日(現地時間)にポルトガルのリスボンで2026年春季総会を開催し、世界の主要な銅生産国および消費国の政府代表と業界アドバイザーが参加、世界の銅需給状況について議論、4月23日付にて下記内容のプレスリリースが発表された。

 

1.2026年と2027年の世界の銅需給予測

1)銅鉱石生産

世界の銅鉱石生産量は、2026年に対前年比1.6%増加し、2027年には2.3%の増加が見込まれる。

2026年の世界の鉱山生産量は、ICSGが2025年10月に予測した前年比2.3%増から1.6%増に下方修正された。これは主に、コンゴ民主共和国、チリ、インドネシアの増加率の下方修正を反映したもの。グラスベルグ鉱山とカモア鉱山は、2025年に発生した重大な事故の影響で引き続き低調な生産量となっている。

世界的な生産量の増加は要因に、オユ•トルゴイ鉱山(モンゴル)とマルミズ鉱山(ロシア)での増産、ジュロン鉱山(中国)とアルマリク鉱山(ウズベキスタン)の拡張、コブレ•パナマでの備蓄鉱石の処理、およびいくつかの鉱山における前年の低調な生産量からの回復が見込まれることによるもの。

2027年には対前年比2.3%というより⾼い成長率が予測されており、これは多くの国における新規/拡張された生産能力の継続的な増加、チリとザンビアの生産量の改善の見込み、インドネシアとコンゴ民主共和国の稼働率の回復が寄与している。

 

 

2026年、2027年の両年とも、特にアンゴラ、ボツワナ、ブラジル、コンゴ民主共和国、エクアドル、エリトリア、フィリピン、ギリシャ、モンゴル、トルコ、⽶国における小規模な拡張や中小規模鉱山の操業開始が、世界的な生産量の増加に貢献すると見込まれている。

 

2)銅地金生産

世界の銅地金生産量は、2026年に対前年比0.4%増加すると予測されている。新規設備や生産能力の増強によりSX‑EWおよび二次(スクラップ由来)生産量は引き続き増加するが、一次電解精製生産量の増加は精鉱の供給が限られているため制限されると予測される。

2027年は、精鉱の供給状況の改善とSX‑EWおよび二次生産能力の拡張計画の結果として、世界の銅地金生産量は3%増加すると予測されている。一次精製生産量は2.3%増加の予測である一方、二次精製生産量(スクラップ由来)は5.7%の増加が予測されている。

 

 

3)銅地金消費

中東紛争をめぐる不確実性および貿易フローの混乱により、世界経済の成長見通しが悪化し銅需要に悪影響を及ぼす可能性が高いことを踏まえ、精製銅の消費量増加率についてICSGの2025年10月予測から下方修正した。

2026年の世界の精製銅消費量増加率は対前年比1.6%(従来予測は2.1%)と予測しており、その内、中国の消費量は約1.9%、その他の地域では1.3%増加すると見込んでいる。

2027年の世界の精製銅消費量は2%増加すると予測。アジアは引き続き世界的な成長の主な原動力であるが、他の主要な銅消費地域での需要は、特にEUと日本において低迷が続くと見込まれる。

しかしながら、基本的には、銅の主要な最終用途分野における製造活動の改善、エネルギー転換、都市化、デジタル化(データセンター)からの継続的な需要、および他の多くの国々における新たな半製品生産能力の開発によって、世界的な消費量は引き続き堅調に推移すると予測される。

 

 

4)世界の銅地金需給バランス

世界の銅地金需給予測では、2026年には約9万6000トン、2027年には約37万7000トンの余剰が見込まれる。

ICSGは、現在の中東での紛争など、多くの要因により世界の需給バランスが予測と異なる可能性があることを認識しており、最近の事例においても、予期せぬ展開により、実際の需給バランスの結果がICSGの予測から乖離した事例があること留意頂きたい。

ICSGは、世界需給バランスを算出するにあたり、中国の見かけの需要計算を使用しており、この計算では、報告されていない在庫(国家準備局(SRB)、生産者、消費者、商人/トレーダー、保税在庫)の変動は考慮されていない。これらの在庫は、在庫増減期に大きな影響を及ぼし、世界の需給バランスを大きく変動させる可能性がある。又、中国の見かけの銅需要は、報告されたデータ(生産量+純取引量+/-SHFE在庫変動)のみに基づいている。

2026年については、約9万6000トンの供給過剰が見込まれており、これは10月に予測された15万トンの供給不足とは対照的である。この供給過剰への転換は、銅の消費量が以前の予測を下回ったこと、および二次精製銅の生産量が増加したことによるもの。

又、2027年には市場が約37万7000トンの供給過剰になると現時点では予測している。

 

2. ICSGの次回総会日程

2026年10月にリスボンで開催予定。

以上

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国際鉛亜鉛研究会(ILZSG)2026年4月プレスリリース

2026-05-11

国際鉛亜鉛研究会(ILZSG)2026年4月プレスリリース

2026年4月28日
日本鉱業協会 企画調査部

国際鉛亜鉛研究グループは、2026年4月22日(現地時間)にリスボンで春季総会を開催し、2026年の鉛と亜鉛の世界需給予測について検討、4月23日付にて以下内容にてプレスリリースが発表された。

需給予測

1 2026年の世界の鉛需給予測

1)鉛消費

  • 2026年の世界の鉛地金の世界需要は前年比1.1%増加すると予測され、1,372万トンになる見通し。
  • 米国では、2025年に鉛地金の輸入量が大幅に増加し、見かけ上の需要量も6.1%増加した。2026年にはさらに3.6%の需要量増加が見込まれている。欧州では、昨年3.3%増加した後、2026年には0.8%と、より緩やかな伸びが見込まれている。
  • 中国では、政府の買い取り政策に支えられ、2025年に⾃動車と電動⾃転車の生産が大幅に増加した。しかし、同時期に鉛蓄電池の純輸出が減少したため、鉛の需要は対前年比0.4%の伸びにとどまった。2026年には、中国の需要は0.7%減少すると予測されている。
  • ブラジル、インド、韓国、メキシコでは需要の増加が見込まれる一方、日本では横ばいとなる見込み。

 

2)鉛生産

  • 世界の鉛鉱石生産量は、2026年には前年比1.2%増の460万トンに達すると予測されている。これは主に、オーストラリア、中国、インド、アイルランド、ポルトガルでの増加によるもので、ポルトガルのアルジュストレル鉱山では2025年第4四半期に鉛と亜鉛の採掘が再開された。これらの増加は、米国とスウェーデンでの減少によって部分的に相殺される。スウェーデンのガルペンベルク鉱山では、地震活動の活発化により操業上の制約が生じており、今年の生産量は低調に推移するものと予測されている。
  • 世界の鉛地金生産量は、2026年には前年比1.3%増加して1,383万トンになると予測。これは主に、2025年に新たな二次生産能力が稼働を開始した中国、インド、日本、カザフスタン、ブラジルでの増加によるもの。一方、英国では減産が予測されている。

 

3)鉛需給バランス

  • 各国から得た最近の情報を考慮した結果、鉛地金の世界的供給量が2026年も需要を上回り、余剰量が11万トンに達すると予測している。

 

2 2026年の世界の亜鉛需給予測

1)亜鉛消費

  • 2026年の亜鉛地金の世界需要は、2026年は前年比1.3%増加し、1,400万トンに達すると予測されている。
  • 中国では、2025年の1.9%の成長に続き、今年の需要はさらに1.8%増加すると予測される。
  • 欧州と米国では、昨年、需要がそれぞれ3.5%と7%増加した。2026年には、欧州で1.1%、米国で1.4%と、より緩やかな増加が見込まれている。
  • その他の地域では、インドと韓国では需要増加の予測だが、一方でイランでは、地域紛争の継続によるインフラ、特に鉄鋼産業への甚大な被害のため、需要が大幅に減少すると予測されている。サウジアラビアとアラブ⾸長国連邦でも、亜鉛地金の輸入途絶と経済不安のため、消費量の減少が見込まれている。

 

2)亜鉛生産

  • 世界の亜鉛鉱石生産量は、3年間減少した後、2025年に前年比4.8%増加した。これは主に中国以外の国における5.9%の力強い成長によるものである。2026年には、世界の生産量は0.3%の緩やかな増加にとどまり、1,255万トンになると予測されている。
  • コンゴ民主共和国、ポルトガル、中国での生産量増が予測されており、特に中国では大規模な火沙雲鉱山を含む相当量の新規生産能力が今年中に稼働開始される見込みである。
  • しかしながら、ペルー、スウェーデン、米国では、それぞれアンタミナ、ガルペンベルク、レッドドッグの操業における大幅な削減が主な原因で、生産量の減少が
    予測されている。
  • ILZSGは世界の亜鉛地金生産量が2026年には1.4%増加し、1,399万トンになると予測している。
  • 中国の亜鉛地金生産量は、新規生産能力の稼働により、2025年の6.7%の大幅な増加に続き、2026年は3%増加すると予測されている。
  • ヨーロッパの生産量も増加すると見込まれており、その原動力となっているのは、ノルウェーのボリデン社が最近オッダ製錬所の拡張工事を完了したこと、そしてロシア連邦のチェリャビンスク州に建設中のヴェルクニー•ウファレイ製錬所の稼働開始が間近に迫っていることである。これらの増産は、主にエネルギーコストの上昇と亜鉛鉱石の供給不⾜により、他のいくつかのヨーロッパの生産者で予測される減産により、部分的に相殺されるだろう。
  • 他の地域では、韓国では生産量が増加すると予測されているが、イランとカナダでは減少が予測されており、カナダのテック•リソーシズは2026年にトレイル亜鉛製錬所での減産を見込んでいる。

 

3)亜鉛需給バランス

  • 世界の需給バランスは、2026年には亜鉛地金の需要が供給をわずかに上回り、現在のところ1万トンの不⾜と予測されている。

 

本プレスリリースの詳細については、ILZSGのウェブサイト( www.ilzsg.org )をご覧いただくか、事務局(sales@ilzsg.org)までお問い合わせ願う。

 

以上

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会員専用ページ「統計」資料を最新のものに更新しました。

2026-05-08

会員専用ページ「統計」資料を最新のものに更新しました。

 

 

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