国際鉛亜鉛研究会(ILZSG)2026年4月プレスリリース 
2026-05-11
国際鉛亜鉛研究会(ILZSG)2026年4月プレスリリース
2026年4月28日
日本鉱業協会 企画調査部
国際鉛亜鉛研究グループは、2026年4月22日(現地時間)にリスボンで春季総会を開催し、2026年の鉛と亜鉛の世界需給予測について検討、4月23日付にて以下内容にてプレスリリースが発表された。
需給予測
1 2026年の世界の鉛需給予測
1)鉛消費
- 2026年の世界の鉛地金の世界需要は前年比1.1%増加すると予測され、1,372万トンになる見通し。
- 米国では、2025年に鉛地金の輸入量が大幅に増加し、見かけ上の需要量も6.1%増加した。2026年にはさらに3.6%の需要量増加が見込まれている。欧州では、昨年3.3%増加した後、2026年には0.8%と、より緩やかな伸びが見込まれている。
- 中国では、政府の買い取り政策に支えられ、2025年に⾃動車と電動⾃転車の生産が大幅に増加した。しかし、同時期に鉛蓄電池の純輸出が減少したため、鉛の需要は対前年比0.4%の伸びにとどまった。2026年には、中国の需要は0.7%減少すると予測されている。
- ブラジル、インド、韓国、メキシコでは需要の増加が見込まれる一方、日本では横ばいとなる見込み。
2)鉛生産
- 世界の鉛鉱石生産量は、2026年には前年比1.2%増の460万トンに達すると予測されている。これは主に、オーストラリア、中国、インド、アイルランド、ポルトガルでの増加によるもので、ポルトガルのアルジュストレル鉱山では2025年第4四半期に鉛と亜鉛の採掘が再開された。これらの増加は、米国とスウェーデンでの減少によって部分的に相殺される。スウェーデンのガルペンベルク鉱山では、地震活動の活発化により操業上の制約が生じており、今年の生産量は低調に推移するものと予測されている。
- 世界の鉛地金生産量は、2026年には前年比1.3%増加して1,383万トンになると予測。これは主に、2025年に新たな二次生産能力が稼働を開始した中国、インド、日本、カザフスタン、ブラジルでの増加によるもの。一方、英国では減産が予測されている。
3)鉛需給バランス
- 各国から得た最近の情報を考慮した結果、鉛地金の世界的供給量が2026年も需要を上回り、余剰量が11万トンに達すると予測している。
2 2026年の世界の亜鉛需給予測
1)亜鉛消費
- 2026年の亜鉛地金の世界需要は、2026年は前年比1.3%増加し、1,400万トンに達すると予測されている。
- 中国では、2025年の1.9%の成長に続き、今年の需要はさらに1.8%増加すると予測される。
- 欧州と米国では、昨年、需要がそれぞれ3.5%と7%増加した。2026年には、欧州で1.1%、米国で1.4%と、より緩やかな増加が見込まれている。
- その他の地域では、インドと韓国では需要増加の予測だが、一方でイランでは、地域紛争の継続によるインフラ、特に鉄鋼産業への甚大な被害のため、需要が大幅に減少すると予測されている。サウジアラビアとアラブ⾸長国連邦でも、亜鉛地金の輸入途絶と経済不安のため、消費量の減少が見込まれている。
2)亜鉛生産
- 世界の亜鉛鉱石生産量は、3年間減少した後、2025年に前年比4.8%増加した。これは主に中国以外の国における5.9%の力強い成長によるものである。2026年には、世界の生産量は0.3%の緩やかな増加にとどまり、1,255万トンになると予測されている。
- コンゴ民主共和国、ポルトガル、中国での生産量増が予測されており、特に中国では大規模な火沙雲鉱山を含む相当量の新規生産能力が今年中に稼働開始される見込みである。
- しかしながら、ペルー、スウェーデン、米国では、それぞれアンタミナ、ガルペンベルク、レッドドッグの操業における大幅な削減が主な原因で、生産量の減少が
予測されている。 - ILZSGは世界の亜鉛地金生産量が2026年には1.4%増加し、1,399万トンになると予測している。
- 中国の亜鉛地金生産量は、新規生産能力の稼働により、2025年の6.7%の大幅な増加に続き、2026年は3%増加すると予測されている。
- ヨーロッパの生産量も増加すると見込まれており、その原動力となっているのは、ノルウェーのボリデン社が最近オッダ製錬所の拡張工事を完了したこと、そしてロシア連邦のチェリャビンスク州に建設中のヴェルクニー•ウファレイ製錬所の稼働開始が間近に迫っていることである。これらの増産は、主にエネルギーコストの上昇と亜鉛鉱石の供給不⾜により、他のいくつかのヨーロッパの生産者で予測される減産により、部分的に相殺されるだろう。
- 他の地域では、韓国では生産量が増加すると予測されているが、イランとカナダでは減少が予測されており、カナダのテック•リソーシズは2026年にトレイル亜鉛製錬所での減産を見込んでいる。
3)亜鉛需給バランス
- 世界の需給バランスは、2026年には亜鉛地金の需要が供給をわずかに上回り、現在のところ1万トンの不⾜と予測されている。
本プレスリリースの詳細については、ILZSGのウェブサイト( www.ilzsg.org )をご覧いただくか、事務局(sales@ilzsg.org)までお問い合わせ願う。
以上
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