ブックタイトル鉱山2020年8・9月号

ページ
82/214

このページは 鉱山2020年8・9月号 の電子ブックに掲載されている82ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

鉱山2020年8・9月号

【海外】1.国際市況ニッケル2019年のニッケル価格推移は,表1及び図1,図2のとおりである。LMEニッケル相場は,1月2日$10,440/トンの相対的に低価格でスタートした。中国の経済成長によるステン需要が堅調なこと,EV向けニッケル需要が数年前の期待ほど伸びていないことなどの要因に左右されながらもLME相場は7月ごろまで少しずつ値上がり傾向を示し,7月31日には$14,360/トンとなった。8月下旬にインドネシアの鉱石禁輸措置が2020年1月より前倒し適用との情報が流れると,供給不足感が台頭し,LME価格は9月2日に$18,625/トンまで高騰した。しかし,その後,情勢が落ち着くと相場は徐々に戻りはじめ,12月平均では$13,801/トンに下がり,年間平均では,2018年の$13,118/トンよりやや高い$13,907/トンとなった。2020年3月11日,表1 LMEニッケル価格推移表LMELME在庫為替セツルメント価格円換算参考($/トン)(千円/トン)(トン)(¥/$)2015年平均11,8351,444.4441,342121.052016年平均9,5981,044.6372,066108.842017年平均10,4071,167.6366,612112.192018年平均13,1181,448.6206,400110.432019年平均13,9071,516.6153,318109.052019年1?11,4551,248.4201,702108.982?12,6501,396.3196,782110.383?13,0611,452.9182,466111.244?12,8191,432.3173,058111.735?11,9981,318.1158,946109.866?11,9701,294.2161,658108.127?13,4621,457.7143,670108.288?15,6821,667.3152,604106.329?17,6731,899.0152,136107.4510?17,1131,850.866,306108.1511?15,2001,655.369,036108.9012?13,8011,507.6153,318109.242020年1?13,5531,482.4196,854109.382?12,7441,401.6235,368109.983?11,8731,275.3228,768107.41(出典)INSG World Nickel Statistics 2020.6,三菱UFJ銀行(注)LME在庫の各年平均欄は期末日値20,00018,00016,00014,00012,00010,0008,000図1 LME月間平均推移($/トン)20,000.0018,000.0016,000.0014,000.0012,000.0010,000.008,000.00図2 LME相場推移($/トン)COVID-19のパンデミック宣言が発せられるとニッケル相場も下がり始めた。3月16日は$12,000/トンを切って$11,775/トンとなった。その後は持ち直し気味に推移し,4月20日に$12,000台を回復,6月末まで$12,000台で推移した。結果として,2019暦年の最高値は,9月2日の$18,625/トン,最安値は1月2日の$10,440/トンであった。鉱山第787号2020年8・9月-80-