ブックタイトル鉱山2020年8・9月号
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鉱山2020年8・9月号
拡散した新型コロナウイルスの影響から下落基調をたどり,年度末の価格はLME $4,797.0,建値580千円だった。2019(令和元)年度のLME平均は,前年度比7.6%下降の$5,860,建値平均は同8.7%下降の682千円だった。亜鉛価格は,銅の市況と同様の背景から2017(平成29)年,2018(平成30)年に比較して低落した。2019(令和元)年は前年末から値を下げ,LME $2,462.0/t,国内建値325千円/tで始まった。1月から3月はLME現物在庫の減少が影響し,$2,500から$2,700内外で値上がり気味に推移した。その後4月にかけて$3,000水準まで上昇したが,5月以降は新規鉱山の稼行による鉱石供給増,米中貿易協議の停滞などにより9月にかけて$2,300水準まで低下した。10月に米中貿易協議の進展が見られたことから値上がり傾向となったが,11月中旬以降,再度の米中関係悪化などから$2,300を割り込む展開となり,12月は$2,293.0をつけて越年した。2019年の最高値は,4月1日の$3,018.0,最安値は9月3日の$2,211.0,年間平均は前年比12.8%下降の$2,549だった。翌2020年は$2,299.0でスタート,年度末はLME $1,867.5,建値262千円で終えた。2019(令和元)年度のLME平均は前年度比12.4%下降の$2,405,建値平均は同11.4%下降の314千円となった。鉛価格は,銅の市況と同様の背景から前年の低価格傾向を引きずり,2019(令和元)年は,LME$1,975.0/t,国内建値286千円/tで始まった。1月から3月にかけてはLMEの現物在庫減少でひっ迫感が高まったことから価格が徐々に上昇,2月末に$2,154.0を記録。3月に入りLME在庫が増加傾向を示すにつれ相場は下落した。その後も需給緩和や米中貿易協議の悲観的な予測を背景として$1,700台から$1,900台を上下し,7月に米国の利下げ観測が報道されると$2,000台に戻った。8月から11月にかけては,米中貿易協議や英国のブレグジット問題を背景に上下を繰り返し,$2,000から$2,200強で推移,12月は景気停滞感から値下がり傾向となり,12月末は$1,923.5で越年した。2019年の最高値は10月29日の$2,267.0,最安値は5月14日の$1,768.0,年間平均は前年比11.0%下降の$1,998だった。翌2020年は$1,904.0で始まったが,他の金属と同様に新型コロナウイルスの影響から安値基調をたどり,年度末はLME $1,712.0,建値239千円で終えた。2019(令和元)年度のLME平均は前年度比8.1%下降の$1,950,建値平均は同7.8%下降の276千円となった。金価格の2019(令和元)年は,1トロイオンス当たり$1,282.90で始まり,5月末まで$1,300水準で推移した。6月以降値上がり傾向となり,9月中は$1,500水準で推移した後,10月から12月下旬には$1,400台後半へと若干値下がりしたが,年末に$1,511.50をつけて越年した。2020(令和2)年に入ると,新型コロナウイルスによる世界情勢の不安感が高まり,さらに値を上げて2月には$1,600台に入った。2019年の平均価格は$1,392(後場平均),年間最高値は9月4日の$1,546.10(後場),最安値は4月23日の$1,269.50(後場)だった。なお,2020年4月以降も値上がり傾向は継続し,8月に入ると$2,000台を記録した。国内の金価格は世界の金相場と連動した。2019(令和元)年は,前年末と同水準の1グラム当たり4,514円で始まった。年央から値上がり傾向を示し,7月中旬から年末にかけて5,000円から5,200円水準で推移した。年末は5,305円で越年した。建値の年平均は前年から370円強上昇の4,903円,年間最高値は9月5日の5,325円,最安値は1月10日の4,509円だった。ニッケル価格の2019(令和元)年はLME $10,440/tと前年末から値を下げて始まった。中国の経済成長による堅調なステンレス需要,EV向けニッケル需要の伸び悩みなどを材料に,7月頃まで値上がり傾向を示し,7月末には$14,360となった。8月下旬にインドネシアの鉱石禁輸措置が2020年1月より前倒し適用の情報が流れ,供給不足感から9月初めに$18,625まで値を上げた。その後は相場は徐々に落ち着き,12月末に$14,000で越年した。2019年の最高値は9月2日の$18,625,最安値-3-鉱山第787号2020年8・9月