ブックタイトル鉱山2020年8・9月号

概要

鉱山2020年8・9月号

表6亜鉛地金消費ピリー製錬所（Port Pirie）などが日本では有名であるが，近年は中国，韓国などの台頭で地金生産量は横ばいである。5．地金消費KZオンサン製錬所全景出典：KZ社公式サイト2019年の世界の亜鉛地金消費量は，表6のとおり年間1,370万トンであった。2018年と比べて25万トン増で，伸び率は0.4％/年である。2017年に亜鉛消費量は年間1,395万トンに達した後，やや減少した。最大の亜鉛消費国である中国の亜鉛消費量が，経済の成熟化による亜鉛めっき鋼板需要の伸びの鈍化や，国全体の経済成長の鈍化により，2017年の年間687万トンをピークに減少し，2018年は647万トン，2019年は661万トンに留まったためである。亜鉛は，消費量の半分以上が亜鉛めっき鋼板用途のため，亜鉛の消費量の多い国は高炉による製鉄業が盛んな国である。2019年実績ベースで中国に続く亜鉛の大消費国は，米国94万トン，インド66万トン，韓国47万トン，日本46万トン，ドイツ39万トンであった。6．生産動向，供給障害（注：2020年1月以降のCOVID-19の影響は記載していない）1）亜鉛の新規プロジェクトや閉山など2019年における亜鉛鉱山やプロジェクトの進暦年2015年2016年2017年2018年2019年（出典）国際鉛亜鉛研究会（ILZSG）Lead and Zinc Statistics 2020.6（単位：1000t）構成?（%）19/18（%）ヨーロッパ2,401.52,370.72,357.42,433.72,336.817.1-4.0オ－ストリア57.659.462.462.160.40.4-2.7ベルギー391.0350.0366.0398.0392.02.9-1.5ブルガリア16.07.06.76.45.0-21.8クロアチア3.54.43.94.43.9-11.1チェコ16.118.622.517.819.70.110.6デンマーク7.17.67.15.95.9エストニア0.70.60.60.70.817.7フィンランド42.251.251.856.556.00.4-0.9フランス189.6203.1195.6199.4215.91.68.3ドイツ478.4480.8451.3448.6394.52.9-12.1ギリシャ8.07.79.211.99.40.1-21.3ハンガリー9.19.512.212.111.10.1-7.7アイルランド2.22.41.63.33.0-9.7イタリア259.2267.5220.2224.9221.81.6-1.4ルクセンブルク0.40.20.10.30.7111.5オランダ114.0114.0116.0116.0114.00.8-1.7ポーランド97.3102.7128.6146.5142.71.0-2.6ポルトガル11.917.216.813.515.10.111.6ルーマニア17.515.620.121.415.40.1-28.0スロバキア35.131.143.746.142.00.3-8.9スロベニア15.012.54.44.64.4-5.9スペイン180.0180.0166.8180.0180.01.3スウェーデン25.412.19.910.08.60.1-13.2英国103.291.895.396.589.00.6-7.7ボスニアヘルツェゴビナ1.41.41.92.12.1-0.6北マケドニア5.55.75.85.24.2-18.5ノルウェー36.838.552.661.248.80.4-20.3ロシア219.4217.1232.2224.2216.41.6-3.5セルビア6.87.27.37.56.90.1-7.8スイス11.013.64.96.69.20.139.7ウクライナ30.030.030.030.028.00.2-6.6その他CIS10.010.010.010.010.00.1アフリカ188.8166.5168.9156.1156.31.10.2アルジェリア7.18.36.19.08.00.1-11.0エジプト16.016.120.020.723.10.211.6ケニア13.610.111.313.47.90.1-40.7モロッコ9.913.011.110.910.80.1-0.5ナイジェリア18.016.016.014.014.00.1南アフリカ82.261.461.144.248.50.49.8チュニジア4.03.66.46.06.0その他38.038.037.038.038.00.3アジア9,210.89,424.09,699.89,287.69,374.268.40.9バングラデシュ36.042.044.045.045.00.3中国6,446.56,646.76,869.76,469.06,605.748.22.1?港6.06.06.06.06.0インド652.0668.9679.1683.5660.64.8-3.4インドネシア101.9115.6124.5118.9119.00.90.1イラン50.050.048.048.049.00.42.1イスラエル6.36.24.75.05.0?本479.0470.2482.2481.7457.83.3-5.0カザフスタン32.032.032.032.032.00.2北朝鮮2.02.02.02.02.0韓国485.9506.7497.5496.3474.43.5-4.4マレーシア54.050.050.050.050.00.4パキスタン16.014.015.014.013.00.1-7.1フィリピン12.711.77.47.08.40.120.0サウジアラビア74.565.258.151.454.00.45.0シンガポール17.017.017.017.017.00.1台湾238.5208.2209.9203.9203.91.5タイ134.6132.4110.2120.3119.20.9-0.9トルコ229.9234.3267.5247.6252.11.81.8ウズベキスタン7.07.07.08.08.00.1ベトナム87.098.0127.0140.0150.01.17.1その他CIS4.04.05.05.05.0-0.2その他38.036.036.036.037.00.32.8アメリカ1,686.71,567.51,576.81,613.21,686.112.34.5アルゼンチン34.034.727.918.125.60.241.8ブラジル201.2198.0195.3203.6197.91.4-2.8カナダ148.0161.7170.0175.0175.01.3チリ8.69.08.58.98.40.1-5.4コロンビア21.120.820.719.415.10.1-22.4メキシコ220.0224.0222.0230.0235.01.72.2ペルー96.375.067.966.465.90.5-0.8?国931.2818.5839.1867.5939.26.98.3ベネズエラ2.21.71.50.30.0-93.1その他24.024.024.024.024.00.2オセアニア139.0136.7150.4154.6145.91.1-5.6オーストラリア132.1128.0139.7143.0135.21.0-5.5ニュージーランド6.98.710.611.610.70.1-7.8世界合計13,626.713,665.313,953.213,645.213,699.3100.00.4捗状況及び鉱山等の閉山状況は表7のとおりである。上記の「2.需給と在庫」で記したとおり，2016年以降は亜鉛需給が逼迫して相場も高くなったため，新しいプロジェクトが相次いで報道－43－鉱山第787号2020年8・9月