ブックタイトル鉱山2020年8・9月号

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概要

鉱山2020年8・9月号

るまでには至らなかった。しかし,これまでの実供用環境下における腐食抵抗性の持続は明らかにすることができた。また,コンクリート中亜鉛めっき鉄筋の亜鉛の犠牲防食作用も含めた腐食挙動を,従来の自然電位や分極抵抗といった指標を用いて経時的にモニタリングできる可能性を見出した。(4)「鋼構造建築物における溶融亜鉛めっき割れに関する研究」(継続:2年目)神戸大学田中剛本研究は溶融亜鉛めっき割れの発生抑止策の提示および構造性能に立脚しためっき割れの許容限界を把握することを目的としている。本年度は,高精度有限要素モデルを用いた形状(フランジとウェブの板厚比・板厚・円形孔径・孔位置・ブラケット厚さ)および施工条件(浸漬速度・溶融亜鉛温度)変動させたパラメトリックスタディーによる各因子の定量的分析を実施した。まためっき割れを再現した部分架構実験を実施してめっき割れの構造性能への影響分析,数値解析による詳細挙動の分析を行った。(5)「亜鉛合金ダイカストの高靭性化鋳造プロセスの開発」(継続:2年目)サトウ鋳造技術研究所佐藤健二本研究は亜鉛ダイカスト鋳造時のガス低減に効果的な技術開発を行い,高靭性・高耐食性化の機能性付与によって新たに需要開拓を図ることを目的とする。本年度は,新たなガス削減法として,ガス抜きのためのオーバーフロー(OF)法案について検討した。また,油性離型剤量がガス,湯じわに与える影響を検討し,小型ダイカストマシンに設置できる排気ユニットと溶湯侵入防止対策が必要との結論を得た。7.機関誌・資料(1)機関誌「鉛と亜鉛」webマガジン「鉛と亜鉛」を,年4回発行した。海外情報として国際鉛亜鉛研究会,国際亜鉛協会より入手した情報を掲載した。また,読者から提供された写真を表紙に掲載するなど,読者参加型の双方向での機関誌作成に努めた。(2)その他鉛亜鉛需要開発センターのホームページ等を都度,更新した。国際鉛亜鉛研究会,国際亜鉛協会,国際鉛協会が発表しているプレス・リリース等を都度翻訳し,会員各社に発信した。webマガジン化前の小冊子として保管している機関誌「鉛と亜鉛」を,保存性を高めるために電子ファイルとしてアーカイブ化することを進め,本年度で完了した。8.その他(1)使用済鉛蓄電池の輸出問題に関する取組み2017年6月の改正省令の施行により,使用済鉛蓄電池の輸出審査が厳格化された後,新規輸出申請は承認されていない。そのような状況下,2019年4月より日本からの使用済鉛蓄電池の輸出はついにゼロとなった。この結果,国内での使用済鉛蓄電池の流通量が増加したが,国内の鉛製錬各社が処理量を増量することで対応している。今後とも,国内の鉛のマテリアルバランスを維持して,国内資源循環を達成していくことが鉛製錬業界の責務である。(2)家庭用据置型鉛蓄電池の普及促進新規に事業の立ち上げを目指している「家庭用据置型鉛蓄電池システム事業」に対し,非鉄製錬の新規鉛市場の創造,鉛リサイクルの観点から各種の協力をしてきたが,2019年前半に事業計画策定を完了することができた。量産開始のためには出資者募集,資金調達が必要であるが,その前に開発品評価を完了する必要があり,日本鉱業協会鉛亜鉛需要開発センターとして研究開発委託契約を締結し,開発評価を促進した。以上鉱山第787号2020年8・9月-186-