ブックタイトル鉱山2020年8・9月号

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概要

鉱山2020年8・9月号

鉛亜鉛需要開発センターの動向2019(令和元)年度事業報告日本鉱業協会鉛亜鉛需要開発センター1.鉛部門2019(令和元)年は鉛年間であり,「鉛の特性正しく理解未来へつなげ鉛の効用」をスローガンとして,鉛製品の普及活動に努めた。11月には鉛年間大会講演会を実施して,多数の参加者に鉛についての理解を深めてもらうことができた。鉛遮音・遮蔽板委員会で医療用,原子力設備用の遮蔽用途,その他の産業用の需要動向調査ならびに販売データ解析を実施した。現場見学としてJESCO(中間貯蔵・環境安全事業株式会社)の中間貯蔵工事情報センターを見学して,委員会メンバー会社で知見の向上と共有化に努めた。その他,宣伝・普及促進に努めた。(1)「第18回鉛年間大会講演会」の開催11月20日に東京都千代田区の連合会館2階大会議室において,第18回鉛年間大会講演会を開催した。講演は,鉛の需給と価格動向,家庭用据置型鉛蓄電池,自動車用鉛蓄電池の最新技術動向,福島第一原発の廃炉作業の技術開発状況に関する4件であった。参加者は86名で,活発な質疑応答が行われた。(2)鉛遮音板・遮蔽板の需要開発全国鉛管鉛板工業協同組合会員会社を含む鉛遮音・遮蔽板委員会を2ヵ月に1回開催し,会員各社の知見とレベル向上につながる活動を主体に実施した。1医療用遮蔽用途の鉛板の需要動向調査と販売データ解析国土交通省の建築着工総床面積(2ヵ月先行値)と医療用鉛板需要との相関を取り,需要予測を継続した。直近は相関係数がますます小さくなっており,競合材料による市場奪取が懸念される。2遮蔽用途の応用事例として施設見学を実施10月8日に中間貯蔵・環境安全事業株式会社の中間貯蔵工事情報センターを見学し,福島県内の除染土壌の処理状況ならびに今後の課題に関しての知見を高めた。参加者は19名であった。(3)全国鉛管鉛板工業協同組合の活動テーマに対するサポート全国鉛管鉛板工業協同組合の会員各社から,現場での災害,ヒヤリハット事例を収集,整理し,各社にて共有することで類似災害発生防止に努めた。(4)鉛蓄電池関連,その他電池工業会,産業車両協会等の鉛利用関連団体とのコンタクトを強化し情報交換に努めた。また,ヨーロッパにおける鉛蓄電池の動向,RoHS指令,REACH規制,ELV(廃車)指令といった規制等の動向について,国際鉛協会(ILA)と情報交換を実施した。2.ダイカスト用亜鉛合金部門日本ダイカスト協会と共同で「亜鉛合金ダイカストの高靱性化鋳造プロセスの開発」をテーマとして取り組み,鋳造時のガス起因による欠陥を低減し高靱性化・高耐食性化を目指した。-183-鉱山第787号2020年8・9月