ブックタイトル鉱山2020年8・9月号
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鉱山2020年8・9月号
る事業活動に伴い排出されるダイオキシン類の量を削減するための計画」(平成24(2012)年環境省告示第115号)において,ダイオキシン類削減目標量(大気への排出のうち火葬場,たばこの煙,自動車排出ガスを除く。)は,当面の間,176g-TEQ/年とされている。2018年の排出量は,117~119g-TEQ/年となっており,2017年の排出量(106~108g-TEQ/年)に比べ増加している。一方,ダイオキシン類削減目標量を大きく下回っている。(2)水質a.排水規制対応1ほう素ほう素については,2011年7月より排水基準10mg/Lが施行され,当業界では相当の費用を掛けて試験に取り組んできたが,有効な技術導入に至らず,鉱業部門には暫定排水基準が適用されている。暫定排水基準が適用される部門については,2015年度は排水処理技術検討会(工業分野検討会)による見直しが行われ,水質管理に関する取組み状況を説明した。結果,中環審・排水規制等専門委員会で暫定排水基準の延長が認められた。2019年2月28日に「ほう素,ふっ素及び硝酸性窒素等に係る暫定排水基準について」が中環審水環境部会排水規制等専門委員会で審議され,承認された。その後,同年5月8日に中環審水環境部会で承認された。「排水基準を定める省令の一部を改正する省令の一部を改正する省令」が公布され,同年7月1日から施行された。暫定排水基準は3年毎に見直しが行われ,現在は2022年6月30日までの期限で100mg/Lとなった。暫定排水基準は工業分野では他にほうろう・うわ薬等の5業種に適用されている他,温泉,畜産分野にも適用されている。2カドミウム2011年10月27日に公共用水域の環境基準が0.01mg/Lから0.003mg/Lに強化されたことを受け,2013年度には中央環境審議会排水規制等専門委員会において,カドミウムに関する排水基準及び地下浸透基準の見直しについて審議された。その結果,カドミウム及びその化合物の排水基準を0.1mg/Lから0.03mg/Lとし,地下水の浄化措置命令に関する浄化基準を0.01mg/Lから0.003mg/Lとする省令が2014年11月4日に公布され,同年12月1日に施行,暫定排水基準は以下の通り適用された。○金属鉱業:0.08mg/L適用期間2年(2016年11月30日まで)今までの取組みと今後の対応計画を説明し,暫定排水基準の適用期間の延長を要望した。結果として,暫定排水基準0.08mg/L適用期間3年(2019年11月30日まで)が認められた。更に,2019年3月11日に「排水対策促進のための技術検討会(工業分野検討会)」で同年12月1日以降の適用期間延長の必要性を説明した。同年7月17日に中環審の排水規制等専門委員会が開催され,暫定排水基準0.08mg/L適用期間2年(2021年11月30日まで)が認められた。○非鉄金属第1次製錬・精製業と非鉄金属第2次製錬・精製業(亜鉛に係るものに限る):0.09mg/L適用期間3年(2017年11月30日まで)2016年度は,暫定排水基準の適用期間が同年11月30日までの金属鉱業について見直しが行われた。今までの取組みと実績を説明し,いずれの亜鉛製錬所とも一律排水基準(0.03mg/L)に対応できる見通しが得られたために,2017年12月1日から一律排水基準への移行となった。3亜鉛環境省では2003年11月に水生生物に係る環境基準(0.03mg/L)を告示した。2005年2月より,中央環境審議会に,「排鉱山第787号2020年8・9月-172-