ブックタイトル鉱山2020年8・9月号

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概要

鉱山2020年8・9月号

を年間2.9万トン生産する計画である。マントス・カッパー社は,オードリー・マイニング・アドバイザー社(Audley Mining Advisers)とオリオン・マイニング・ファイナンス社(OrionMining Finance)が株主である。3.持続的開発とグリーン・マイニング日本を含む世界の鉱山製錬業も,他の産業分野の企業と同じく持続的開発による事業の発展を目指し,環境にやさしいグリーン・マイニングなどの取り組みを進めている。日本の非鉄製錬各社は,毎年のCSR(Corporate SocialResponsibility=企業の社会的責任)報告書において環境テーマへの積極的な取り組みを表明しているが,最近の趨勢は,具体的な数値を明示して各社の目標や,その達成度を定量的に報告していることである。例えば,図2のとおり,三菱マテリアル㈱は2018年度CSR報告書において,エネルギー,水などの投入量と,各種のガス,廃棄物の排出量などを数値報告する一方,将来の達成目標や手段などを体系的に説明している。世界のメジャーにおいてもさまざまな情報開示が行われている。例として,図3にBHP社(英・豪)の気候変動対応技術開発方針を述べたニュース発表を示した。また,メジャーの一角を占めるカナダのテック・リソーシズ社は,2020年3月に2050年までの長期的な環境取り組み目標を発表し,二酸化炭素のトータルバランスをゼロに持っていくことや,鉱山操業において従来の淡水を極力削減して海水の淡水化プラントによって供給される水使用への切り替えを2040年までに実現するなどの意欲的な内容を開示した。図4は,テック社が一般向けに環境方針をアピールするための報道資料で,各種目標図2三菱マテリアルCSR報告書(同社公式サイト)図3 BHP社(英・豪)の気候変動対応状況ニュース発表(同社公式サイト)-15-鉱山第787号2020年8・9月