ブックタイトル鉱山2020年8・9月号

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概要

鉱山2020年8・9月号

産業機器向けが低調となったことから,売上高は前期比19%の減収となった。以上の結果,当事業部門の売上高は49億28百万円と前期比9億33百万円(16%)の減収,営業利益は4億34百万円と前期比1億54百万円(26%)の減益となった。2環境・リサイクル事業部門主力製品の酸化亜鉛は,亜鉛の国内価格が前期比で下落したこと及び減販により減収となった。使用済みニカド電池の処理や硫酸リサイクル事業についても前期比減収となり,当事業部門の売上高は41億81百万円と前期比5億21百万円(11%)の減収,営業利益は7億62百万円と前期比5億63百万円(43%)の減益となった。(2)対処すべき課題2019年度は,電子部材事業においては,そのユーザーが自動車業界,一般産業機器メーカー,航空業界など多岐にわたり,米中貿易摩擦の長期化に大きな影響を受けた。2020年度においても新型コロナウイルス感染症の拡大と,これに伴う世界的な経済の混乱の早期解決が見通せない中で,金属相場の動向には不確実性が伴う。また,当社製品の多くは自動車産業や建設産業などに用いられることから,同産業の状況を考慮すると,需要面でも厳しいものが想定され,販売動向にも注視が必要となる。(3)研究開発活動1電子部材事業部門「電子部品」電気電子機器の小型化,軽量化と高効率化に貢献できる様,最適構造を有する電子部品の開発はもとより,コイル,トランスの性能を決定づける高機能,高性能の磁性材料研究を進めている。「電子材料・電池材料」プレーティング材料は需要家ニーズに応えるため,より精密な製品についての技術開発を続けている。「高純度電解鉄」電解鉄の優れた機能をより引き出して製品化するため,大学,研究機関と提携し研究を進めている。2環境・リサイクル事業部門低品位かつ難処理原料からの有価物回収に取り組んでいる。(古河機械金属)(1)業績1電子部門高純度金属ヒ素は,主要用途である化合物半導体用などの需要が,2019年初から国内,海外向けともにユーザーの在庫調整により低迷しており,減収となった。また,結晶製品は,個別半導体用などで需要が軟化しており,減収となった。電子部門の売上高は,55億6百万円(対前期比10億21百万円減),営業損失は,35百万円(前期は4億7百万円の利益)となった。2化成品部門硫酸は,販売数量は減少したが,2018年下期以降実施した価格改定による販売単価の上昇や低鉄硫酸など高付加価値品の販売数量増加により,増収となった。また,亜酸化銅,めっき用酸化銅は,販売数量が増加し,増収となった。化成品部門の売上高は,67億10百万円(対前期比5億83百万円増),営業利益は,5億10百万円(対前期比1億3百万円増)となった。(2)対処すべき課題電子部門では,戦略製品と位置づける窒化アルミ,回折光学素子(DOE)およびハイブリッドコイルの成長促進と市場投入を基本戦略としている。窒化アルミについては,高付加価値焼成技術を活かした事業拡大,高熱伝導・高靭性窒化アルミの開発,DOEについては,微細加工技術を活かした販路拡大,ハイブリッドコイルについては,高い設計自由度を活かしたサンプル展開を図っていく。化成品部門では,既存製品である硫酸の収益-159-鉱山第787号2020年8・9月