ブックタイトル鉱山2020年8・9月号

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概要

鉱山2020年8・9月号

対2020年度目標達成度:164.4%対2030年度目標達成度:94.7%2019年度のCO 2原単位は,1.453t-CO 2 /t,2018年度比+1.1%と悪化したが,1990年度の基準年度比▲24.6%となり,2020年度目標のCO 2原単位同比▲15.0%を上回り,2030年度新目標の同比▲26%にも近づいた。若干の悪化要因は,鉱石品位の低下,原料中不純物の増加などに加え,定修やトラブルによる影響と考えられる。日本の産業技術競争力の根幹を担う当業界としては,不確実な状況はあるものの不断の決意で,省エネ施策の徹底と最新技術の導入などを図り,PDCAをしっかり回しながら継続的なCO?排出原単位削減をさらに推進する姿勢で臨む。この姿勢は,産業界の自主的な取り組みとしての低炭素社会実行計画を,当業界として積極的に推進する姿として公表することにもなり,非鉄金属製錬業界のプレゼンスを示し,地球温暖化対策と併せて,我が国産業技術の国際競争力向上への継続的貢献を図ることとする。(2)家庭用鉛蓄電システムの普及拡大への支援民生部門である業務部門と家庭部門のCO 2排出量は年々増加しており,CO 2排出量削減は重要且つ急務である。政府は,「エネルギー基本計画」「地球温暖化対策計画」において再生可能エネルギーの普及拡大を方針に掲げており,今後,家庭用太陽光発電の普及拡大が見込まれる。併せて,太陽光発電の天候による不安定性の解消,電力需要のピークの平準化,夜間の余剰電力の昼間への使用,さらに太陽光発電の固定価格の買い取りが終了した後の家庭での電力の自家消費等の課題に対し,家庭用蓄電システムの普及がさらに進むと考えられる。また,家庭用蓄電池は,昼間の使用電力を深夜の安い電力で賄うことや,災害時,停電時の非常用電力としても有効に活用できる。家庭用蓄電システムは,リチウムイオン蓄電システムが支配的で,政府も普及に補助金を交付する等の支援を行ったことがある。一方,鉛蓄電システムは,次の特長を有しており,当協会は,鉛需要の拡充と鉛資源の国内確保を図る立場から,家庭用蓄電システムの消費者への選択肢を広げる鉛蓄電システムの普及拡大のため,関係先への情報提供などにより支援を実施している。・発火等のリスクがなく高い安全性・リチウムイオン蓄電池に比べて安価・鉛のリサイクルが容易(資源循環型システム構築及び国内でのリサイクル資源確保への貢献,ケースのプラスチックもリサイクル可能)・鉛電池の技術は自動車,産業用向け等で実績があるコンベンショナルな技術であり,家庭用への転用が容易3.4地球温暖化対策推進のための要望活動省エネルギー部会と電気委員会の合同会議において,2019年度の地球温暖化対策に関する鉱業政策要望事項を検討し,2019年4月のエネルギー委員会に諮って以下の通り決定した。これらの要望は,2019年度の日本鉱業協会の「鉱業政策の強化確立に関する要望書」に盛り込まれ,関係省庁等に対して,その内容が実現するよう要望活動が行われた。「産業活動と調和した地球温暖化対策の推進」(ⅰ)産業界の自主的取組みの尊重(ⅱ)新規諸施策の現実的な運用(ⅲ)電力排出係数の低減(ⅳ)省エネ技術に対する開発の推進及び発電・蓄電・節電設備等の導入支援4.部会・委員会の活動(2019年度活動状況)4.1エネルギー委員会エネルギー・地球温暖化対策に関する鉱業政策要望,電気料金値下げに関する要望等について,審議・機関決定いただいた。(2019年4月16日開催)・2019年度鉱業政策要望に関する取組み状況鉱山第787号2020年8・9月-150-