ブックタイトル鉱山2020年8・9月号

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概要

鉱山2020年8・9月号

策促進懇談会による政府及び与党への陳情を中心に「電力問題」が当業界の喫緊の最重点課題であることを訴え,以下の対策を強く要望した。・低廉・安定的な電気料金の実現に向けたベースロード電源の早期確保・FIT賦課金減免措置の維持・拡大,電気料金値上げ対策のための補助施策の推進・省エネ補助金等の補助施策の維持・拡大・電力システム改革による電気料金値下げの推進(趣旨は,2019年度第1回エネルギー委員会にて承認いただいたもの)(1)電気料金に関する鉱業政策要望の策定省エネルギー部会と電気委員会の合同会議において,2019年度の電気料金に関する鉱業政策要望事項を検討し,2019年4月のエネルギー委員会に諮って以下の通り決定した。これらの要望は,「資源確保のための支援策の強化」「バーゼル法に基づくリサイクル資源輸入制度の適正化」と共に,「鉱業政策の確立に関する要望書」等の中に最重点項目として盛り込んだ。日本鉱業協会は,関係する地方自治体及び労働組合と共に,関係省庁,衆参両院の関係議員に対して2019年7月と同年11月に要望書を手交し説明のうえ,要望実現を図るべく活動を行った。(2)FIT法改正(FIT賦課金減免制度)に対する要望活動2017年4月の改正FIT(Feed-in Tariff)法施行に先立ち,2016年10月に新減免制度が施行された。新制度では,省エネの取り組みの状況が認定基準に追加され,電力原単位(電力使用量(kWh)/売上高(千円))の改善率が基準を満たさない場合は,減免率が8割から4割に引き下げられ,さらに,改善率が2年連続で前年度を下回る場合は,減免申請すらできなくなるなど,減免認定基準維持申し入れを強力に進めたもののルール変更となった。ただし,減免認定基準を満たさない場合でも,省エネ法に基づく「事業クラス分け評価制度」でSクラス相当である工場・事業場やエネルギー原単位改善の設備投資計画を策定している場合は,減免対象となる特別措置が設けられた。非鉄金属製錬において,2020年度認定事業所の減免認定は,2019年度同様13事業所となる。昨年度8割減免事業所のうち1社事業所が4割減免となった。各製錬所とも省エネ対策の余地がない中,電力原単位の継続改善のみで減免率を維持することが困難になっているが,減免を逃したのは,売上高千円当たりの電力使用量(kWh)が5.6kWh/千円を切ったため認定条件を満たせなくなったものである。協会活動として,FIT法改正に係る情報共有などにより,成果が出てきた反面,経済状況の変化に加え電力料金の高止まりの影響は拭えないという厳しい状況が継続している。2020年度においても,省エネを進め売り上げ増になると,売上高千円当たりの電力使用量(kWh)が5.6kWh/千円を満たせなくなるという本来の減免認定の趣旨に反する矛盾が生じてきており,改善を求めると同時に,申請側での工夫検討による打開も必要となっている。また,FIT賦課金は,電気使用量に応じた一律の負担で積み上がり,減ることはない。また安価な夜間電力にも等しい単価が課され,操業時間に工夫を凝らしてきた製錬所の電気料金が大幅に上昇し,電力多消費産業である非鉄製錬の事業活動に甚大な影響を与えている。国には,改正FIT法が,電力多消費産業の国際競争力の維持・強化の減免制度趣旨から外れるような事案が在ることに加え,スマート社会の実現に寄与している非鉄金属素材・高機能材料の安定供給やリサイクル事業の推進,循環型社会構築といった我が国の産業発展や社会貢献に対する当業界の存在意義を勘案の上,今後も再生可能エネルギー賦課金減免措置の維持,拡大と不断の検証と見直しを強く要望していく。省エネ対策の余地がなくなりつつある中,電力原単位の継続改善のみで減免率を維持することが困難な状況に推移すると予想される。よって,今後は,中期的な「エネルギー原単位改善鉱山第787号2020年8・9月-140-