ブックタイトル鉱山2020年8・9月号

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概要

鉱山2020年8・9月号

HISUIを想定して,ハイパースペクトルデータによる鉱物の識別・同定技術の研究開発を進めた。J-spacesystemsの事業として,WebGIS(Webブラウザ上で地理空間情報の操作,表示,共有のできるシステム)を利用した資源探査支援システムGRIAS(Global Resource InformationArchive System)の運用を行い,ユーザに衛星解析画像,鉱物資源情報の利用サービスを提供した。1.3日本鉱業協会による技術開発日本鉱業協会資源部会では,2019(令和元)年度より3年間の計画で,産業技術総合研究所と共同で「金属鉱床探査を支援するための岩石物性データベースの作成」を実施している(日本鉱業振興会助成事業)。本事業では,金属鉱床探査に利用される物理探査の結果を的確に解釈して鉱床及びその周辺の地質構造を把握するため,鉱石・岩石の物性を収集したデータベースを構築し,それを利用した物理探査データの解釈法の確立を図っている。2019(令和元)年度は資源分野で利用されているデータベースに関する報告書や論文を調べ,岩石物性データベースに使用するソフトウェアを決め,入力データのフォーマット,各種物性データの表示方法,検索方法などの概念設計を行った。また,データベースに登録するデータを充実させるため,過去に取得した鉱石・岩石試料の物性データや化学分析データを整理した。そして,いくつかの鉱床地域から新たに入手した鉱石・岩石試料の物性測定を実施し,一部の試料については金属元素の分析を行った。2.採鉱技術2.1企業による技術開発(1)McClean Lake鉱山(海外ウラン資源開発㈱)McClean Lake JVではウォータージェット式ボアホール採掘法の開発を継続している。2019(令和元)年は,新規に導入した高圧水ポンプの試運転,及び製作が完了した採掘管,トップドライブシステム,ドリルリグ,制御室の工場出荷試験を実施した。採掘試験は2020(令和2)年に実施する計画であったが,新型コロナウイルスの影響で1年延期し,2021(令和3)年に実施する予定である。3.現場担当者会議日本鉱業協会は2019(令和元)年6月12日~14日に現場担当者会議を開催し,講演会及び見学会を通じて資源開発分野での会員会社及び関連団体による技術交流を図った。3.1講演会(6月12日会場:TKP市ヶ谷カンファレンスセンター)下記10件の講演が行われた。(1)高波長分解能データによる酸化銅および酸化鉄(赤鉄鉱)の検出法と探査への応用JX金属探開㈱丸山亮(国研)産業技術総合研究所児玉信介パンパシフィック・カッパー㈱川畑陽平(2)菱刈鉱山の地質構造本鉱床,山神鉱床における鉱脈と不整合面との関係住友金属鉱山㈱菱刈鉱山天野早織瀬戸隆之,一戸充雄,石嶺弘樹(3)ティサパ鉱山における標準試料の品質検証と坑内探鉱による新規鉱体の発見DOWAメタルマイン㈱梅田隼人(4)カナダ・カッパーマウンテン鉱山におけるGeo-Metプログラムの推進について三菱マテリアル㈱熊澤亘洋,関将一中野亮,佐々木利基(5)大霧発電所における蒸気の長期安定生産に向けて~新規補充生産井の安定操業活用への取組み~霧島地熱㈱幕内歩,久保明広会沢辰介日鉄鉱業㈱樋口聖,高山純一(6)シエラゴルダ鉱山における選鉱操業改善について住友金属鉱山㈱忰山卓矢鉱山第787号2020年8・9月-122-