ブックタイトル鉱山2020年8・9月号

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概要

鉱山2020年8・9月号

・三菱マテリアル㈱は,岩手県八幡平市安比地域において,2014(平成26)年度にNEDO公募案件「環境アセスメント調査早期実施実証事業」に応募し,同地域において前倒し環境調査を実施し,これまで共同調査を実施してきた三菱ガス化学㈱と2015(平成27)年10月に安比地熱㈱を設立し,2017(平成29)年4月に環境影響評価準備書,2018(平成30)年1月に同評価書を届出,確定通知を受領した。また,同年6月に電源開発㈱を加えた3社共同での事業推進体制となった。安比地熱㈱は,2019(令和元)年6月に現地事務所を開設し,同年8月に安比地熱発電所(出力14,900kW)の建設工事を開始した。・日鉄鉱業㈱は,九州電力㈱の大霧発電所(鹿児島県霧島市)に向け,1996(平成8)年3月から発電用地熱蒸気の供給事業を開始し,これまで20年以上に亘り安定した蒸気供給を継続してきた。また,蒸気量の回復に取り組むため,NEPCの補助金を受けて2012(平成24)年度及び2014(平成26)年度に計2本の補充生産井を掘削すると共に,2016(平成28)年度には補充還元井を掘削した。鹿児島県霧島市の白水越地域では,2012(平成24)年にNEDOから調査井4本の譲渡を受けた。現在は白水越地域の地熱開発実現に向けて,地元の理解を得るための活動を行うと共に事業化に向けた技術検討を進めている。また,鹿児島県霧島市の野々湯温泉地域では,2016(平成28)年度よりJOGMECの助成金を活用し,地熱発電開発可能性調査を開始した。2018(平成30)年度は,周辺への影響を観測するための観測井を掘削し,その後,2019(平成31)年度にJOGMEC助成金を受け生産域調査井を掘削,続いて2020(令和2)年に入り還元域調査井の掘削を開始した。しかし,掘削基地周辺の地質構造の特殊性ならびに新型コロナウイルス蔓延の影響により,還元域調査井の掘削を中止し,今後の対応を検討中である。・出光興産㈱は,国際石油開発帝石㈱及び三井石油開発㈱とともに,秋田県小安地域の地熱開発において,2018(平成30)年9月に小安地熱㈱を設立し,同年12月に環境アセスメントを開始した。2019(令和元)年12月に,“かたつむり山発電所(仮称)設置計画”の環境影響評価方法書手続きを完了し,現在準備書を作成中。出光大分地熱㈱は,九州電力㈱滝上発電所向けに1996(平成8)年11月の運開以来,安定した発電用蒸気を供給してきた。同社は,2016(平成28)年3月,滝上発電所の還元熱水を利用した滝上バイナリー発電所の営業運転を開始し,安定した操業を継続中。・岩手県松尾八幡平地域では,日本重化学工業㈱,地熱エンジニアリング㈱,JFEエンジニアリング㈱,三井石油開発㈱及びJOGMECが出資者である岩手地熱㈱が2019(平成31)年1月に松尾八幡平地熱発電所の営業運転を開始させた(発電端7,499 kW,送電端7,000 kW)。同社は,JOGMECの助成金・出資・債務保証の支援制度を活用して坑井掘削,各種調査,地上設備の建設工事を実施した。・石油資源開発㈱が三菱マテリアル㈱,三菱ガス化学㈱と共同で実施していた北海道標津郡標津町の武佐岳地域における地熱調査は,3本の構造試錐井の総合評価(経済性並びに技術評価)を行った。その結果,当地域での地熱発電事業化は困難と判断し,2017年度で調査を終了した。調査終了に伴い2019年から敷地復旧工事を実施している。4.2地熱調査・開発の実績(1)JOGMECによる地熱開発支援地熱発電の資源量調査事業費助成金交付事業において,2019(令和元)年度は24件を採択した。探査資金出資や開発資金債務保証事業においては,発電所建設及び操業中の案件に対して継続的に事業管理を実施すると共に,新規にバイナリー方式として国内最大規模となる債務保-119-鉱山第787号2020年8・9月