ブックタイトル鉱山2020年8・9月号

ページ
119/214

このページは 鉱山2020年8・9月号 の電子ブックに掲載されている119ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

鉱山2020年8・9月号

このうち,チリでは,第Ⅲ州アタカマ鉱山近傍で取得した採掘権鉱区の各種探鉱を鋭意進めている。また,第Ⅳ州のアルケロスプロジェクトは,詳細なエンジニアリングの着手に向け資源量の精度向上を図るべく追加探鉱を実施しているほか,開発工事のための環境影響調査を進めている。これらに加え,東南アジアでは,カンボジア,ラオス,フィリピン及びミャンマー等において銅,錫を目的とした権益確保と探鉱を実施中である。(4)三井金属鉱業㈱ペルー共和国にて,操業鉱山域内探鉱のほか,主に亜鉛・鉛を対象とした初期~中期ステージ探鉱及び自社鉱区取得を行っている。このうち,ワンサラ鉱山とパルカ鉱山の中間に位置するアタラヤプロジェクトでは,岩盤評価等を実施した。北米カナダでは,BC州のラドック・クリーク亜鉛プロジェクトにて,インペリアルメタルズ社,伊藤忠鉱物資源開発㈱及びJOGMECとともに試錐探鉱を実施した。(5)三菱マテリアル㈱フィジー・ナモシ地域では,2004(平成16)年に日鉄鉱業㈱が先行していた探鉱プロジェクトに参加し,その後,2008(平成20)年1月には豪州ニュークレスト社を加えた3社による共同探鉱を開始した。これまでにコンセプトスタディを終了し,現在,プレ・フィージビリティスタディを実施中である。2013(平成25)年6月にペルー南部のサフラナル銅鉱山プロジェクトへ参画し,プロジェクトの権益20%を保有している。現在は,フィージビリティスタディを行っている。(6)DOWAメタルマイン㈱・パルマープロジェクトアメリカ合衆国アラスカ州のパルマー亜鉛・銅探鉱プロジェクトにおいて,既知鉱体の延長を探る試錐を行った結果,一部で着鉱が認められた。今後は,坑道探鉱のための許認可取得,及び必要な環境調査を含め,(Pre)FSに向けた準備を進めていく。・ロス・ガトス鉱山メキシコ合衆国チワワ州のロス・ガトス銀・亜鉛・鉛鉱山は,約2年間に亘る開発工事を完了し,2019(令和元)年9月に商業生産を開始した。(7)パンパシフィック・カッパー㈱(JX金属㈱:67.8%,三井金属鉱業㈱:32.2%)環太平洋地域を中心に,主に銅及び金を対象としたプロジェクト発掘を実施した。また,チリ・ペルー・アルゼンチン・豪州・パプアニューギニアで共同探鉱,チリ・ペルーでは自社鉱区調査を実施した。(8)海外ウラン資源開発㈱(OURD)OURDが伊藤忠商事㈱及び三菱商事㈱と共同出資し,管理を委託されているJCU(Canada)Exploration社では,権益を持つ13件のカナダウラン探鉱プロジェクトのうち,5件で探鉱関連作業を実施した。Wheeler Riverプロジェクトでは2018年に再開した広域探鉱を継続した。また,同プロジェクトのPhoenix鉱床では,プレ・フィージビリティスタディで選択したIn SituRecovery(ISR)採掘方法の適用性を確認するため,ISR生産井の掘削試験及び注水試験による鉱床内の透水性調査を実施した。調査の結果,鉱床内における一定の透水性が観察され,Phoenix鉱床へのISR適用の可能性を確認した。3.2 JOGMECによる調査(1)ジョイントベンチャー調査(以下「JV調査」)及び広域共同調査JV調査及び広域共同調査は,資源エネルギー庁から受託し,JOGMECが外国企業及び鉱山公社等と共同調査を行い,優良案件を我が国企業に引き継ぐことを目的とした事業であり,2019(令和元)年度は15ヵ国24地域で調査を実施した。内訳は,チリ1地域,ペルー3地域,カンボジア2地域,オーストラリア3地域,ウズベキスタン2地域,セルビア1地域,南アフリカ1-117-鉱山第787号2020年8・9月