ブックタイトル鉱山2020年6月号

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概要

鉱山2020年6月号

売上高は740億15百万円と前期比81億78百万円(10%)の減収となった。損益面では,急速な亜鉛相場の下落による多額の在庫評価損や,非鉄スラグ製品の処理費用を計上したことから,前期比59億17百万円の大幅な減益となり,100億67百万円の営業損失となった。*資源事業部門エンデバー鉱山では,鉱量減少による計画減産及びそれに伴う粗鉱品位低下で製造原価が上昇し,採算が悪化する結果となった。また山命延長を目指した深部探査は経済性評価の観点から不十分な結果となり,2019年末より休山に移行した。このため原状回復費用の積み増しや資材の評価損等のリストラ費用を計上するに至った。ラスプ鉱山でも,難易度の高い採掘条件の下,高品位鉱の採掘遅れ等の原因により粗鉱品位が低下し,生産性が悪化する結果となった。これに加えて金属相場の下落や(鉱山サイドから見た)買鉱条件の悪化,さらに決算期ずれの調整による悪化なども重なり,当事業部門の業績は,売上高は114億46百万円と前期比116億34百万円(50%)の減収,営業損益は前期比79億33百万円の大幅な減益により54億44百万円の営業損失となった。*電子部材事業部門≪電子部品≫ハイブリッド車向けの新製品販売は順調であったものの,米中貿易摩擦の影響を受けた産業機器向けの販売減や,車載電装向けに複数の出荷終了案件があったことから,売上高は前期比17%の減収となった。≪電解鉄≫世界のトップシェアを誇る電解鉄は,航空機用特殊鋼が昨年実績を上回ったものの,米中貿易摩擦の影響を受けてその他の用途向けが減販となり,売上高は前期比若干の減収となった。≪プレーティング≫プレーティング製品(各種電子機器の接点・接続端子に使用される金,銀,錫,ニッケル等のメッキ材)は,電動工具電池端子用は順調であったものの,自動車部品等その他の用途向けが不調であり,売上高は前年同期比27%の減収となった。≪機器部品≫タイヤ用バランスウエイト部門は自動車ライン向けが減少し,粉末冶金部門は一般産業機器向けが低調となったことから,売上高は前年同期比19%の減収となった。以上の結果,電子部材事業部門の売上高は49億28百万円と前期比9億33百万円(16%)の減収,営業利益は4億34百万円と前期比1億54百万円(26%)の減益となった。*環境・リサイクル事業部門主力製品の酸化亜鉛は,亜鉛の国内建値が前期比で下落したこと及び減販により減収となった。使用済みニカド電池の処理や硫酸リサイクル事業についても前期比減収となり,当事業部門の売上高は41億81百万円と前期比5億21百万円(11%)の減収,営業利益は7億62百万円と前期比5億63百万円(43%)の減益となった。*土木・建築・プラントエンジニアリング事業プラントエンジニアリング事業で,前期に不採算事業に係る損失を計上したが,当期は当該案件の損失が大幅に減少したこともあり,前期比7億17百万円の増益となった。*その他事業部門≪防音建材事業≫防音建材事業は,住宅着工数減等の影響で減収となったものの,医療向けX線遮蔽用鉛板の需要が回復したことに加え,原材料価格の低下により,前期比で増益となった。≪運輸事業≫運輸部門は,運送荷物やリサイクル原料等の扱い量の減少などにより,売上高は前期比13%の減収となった。以上のほか,環境分析部門を合わせたその他事業部門の売上高は68億35百万円と前期比11億62百万円(15%)の減収,営業利益は4億16百万円と前期比8百万円(2%)の減益となった。*業績予想鉱山第785号2020年6月-44-