ブックタイトル鉱山2020年6月号

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概要

鉱山2020年6月号

<三井金属鉱業㈱>*全般当期の連結業績は,売上高は,機能材料部門が増加したものの,その他の部門の減少により前連結会計年度に比べて245億円(4.9%)減少の4,731億円となった。営業利益は,金属部門において,神岡FITの運用開始による好転要因があったものの,各部門において主要製品の販売量が減少したこと等により,前連結会計年度に比べて51億円(28.5%)減少の130億円となった。経常利益は,持分法による投資損失14億円等を計上したこと等から,前連結会計年度に比べて84億円(47.5%)減少の93億円となった。特別損益においては,固定資産除却損21億円等を特別損失に計上した。加えて,税金費用および非支配株主に帰属する当期純利益を計上した結果,親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べて31億円(66.6%)減少の15億円となった。*金属セグメント亜鉛は,国内の高耐食性メッキ鋼板向け需要は堅調に推移したものの,亜鉛メッキ鋼板向け需要は景気後退の影響により低調であったこと等から販売量は減少した。加えて,亜鉛のLME(ロンドン金属取引所)価格は下落基調で推移し,国内の亜鉛価格が下落したことから,売上高は前連結会計年度に比べて減少した。金・銀ともに国際相場が上昇したこと等から,売上高は前連結会計年度に比べて増加した。鉛は,国内の鉛蓄電池向け需要は,自動車補修向けが低調であったものの,産業用向け需要の回復に加え,輸入品の減少による影響等により販売量は増加した。一方,鉛のLME価格は総じて下落基調で推移し,国内の鉛価格が下落したことから,売上高は前連結会計年度に比べて減少した。以上の結果当部門の売上高は,前連結会計年度に比べて55億円(3.3%)減少の1,611億円となり,経常損益は,非鉄金属相場が下落したものの,原料の調達条件が改善したことや神岡FITの運用開始に加え,持分法による投資損益が改善したこと等から,前連結会計年度に比べて45億円改善の14億円の損失となった。*機能材料セグメント電池材料については,水素吸蔵合金は,ハイブリッド車の市場が好調に推移したことにより販売量は増加したが,リチウムイオン電池用のマンガン酸リチウムは,海外向けの需要が低調であったことから販売量は減少した。この結果,売上高は前連結会計年度に比べて減少した。排ガス浄化触媒については,二輪車向け排ガス浄化触媒は,環境規制の強化を受け,一部車種での搭載個数が増加したこと等から販売量は増加した。四輪車向け排ガス浄化触媒は,新規受注車種の量産を開始したことから販売量は増加した。加えて,主要原料であるパラジウム・ロジウム価格が下半期に入り高騰したことから販売価格は上昇した。機能粉については,電子材料用金属粉は,主要顧客の生産調整の影響に加え,自動車向けの需要が低調であったことから販売量は減少した。高純度酸化タンタルは,スマートフォン向けの需要が低調であったことにより販売量は減少した。この結果,売上高は前連結会計年度に比べて減少した。銅箔については,キャリア付極薄銅箔は,半導体パッケージ基板向けの需要が堅調であったことから販売量は増加した。プリント配線板用電解銅箔は,5G関連需要の立ち上がりにより通信インフラ向けの需要が堅調であったことから販売量は増加した。この結果,売上高は前連結会計年度に比べて増加した。なお,COVID-19の影響により,本年3月18日から海外子会社であるMitsui Copper Foil(Malaysia)Sdn.Bhd.の操業を停止していたが,在庫販売による受注対応に加えて,日本ならびに台湾の生産拠点による緊急支援を実施したことから,当連結会計年度の業績に与える影響は軽微であった。この結果,売上高は前連結会計-39-鉱山第785号2020年6月