ブックタイトル鉱山2020年6月号

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概要

鉱山2020年6月号

ウ)印紙税の廃止9.資金対策について(1)JOGMEC債務保証制度の柔軟且つ迅速な運用同制度を有効に活用するため,前例にとらわれない柔軟な運用と,プロジェクトの円滑な進展をサポートすべく迅速な運用を要望する。(2)JOGMEC鉱害防止融資制度の存続及び拡充鉱害防止融資制度は,鉱害防止事業を将来に亘り安定的に実施する上で重要な制度であることから,制度の存続を要望する。また,制度利用促進のため,引き続き,更なる担保要件の緩和ないしは無担保化を要望する。10.国際標準化活動についてISO/TC183は「銅,鉛,亜鉛及びニッケル鉱石並びに精鉱のサンプリング及び分析方法」に関する国際規格を制定するための専門委員会である。日本の非鉄金属製錬業界は,原料である銅,鉛,亜鉛などの精鉱やニッケル鉱石のほとんどを輸入に頼っており,その取引においては,荷揚げ時に秤量,サンプリングして,水分測定,買鉱対象成分及びペナルティー成分の分析を行い,その結果により地金価格をベースに売買価格が決定される。このため,秤量,サンプリング,水分測定及び分析方法を国際的に標準化して統一していくことは,国際商取引を円滑に実施していくために極めて意義が大きい。日本は,この分野で技術的に進んでおり,ISO/TC183の発足(1983(昭和58)年)当初から行政の支援・助成を得て活動に積極的に参加している。そして精確なサンプリング,分析結果を得るための標準化を進めるために,JIS規格のサンプリングや分析方法をISO化する活動を推進し,鉱石の主成分である銅・鉛・亜鉛や取引上重要な金・銀の分析方法について,JIS規格や日本国内で実施されている方法をISO化することに成功してきた。今後も安定した資源確保を行うために,日本が実施しているサンプリングや分析法の正当性や優位性をアピールすることが重要であり,TC183は,単に国際商取引を円滑に行うための規格の制定の場だけではなく,資源国,審判分析所並びに新興国との技術的接点の場としてその重要性を増している。本活動では関連するJISの制定・改廃作業も併行して進めており,今後もさらなる支援・助成をお願いする。以上-25-鉱山第785号2020年6月