ブックタイトル鉱山2020年4月号

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概要

鉱山2020年4月号

副会長就任にあたって日本鉱業協会副会長川谷哲也このたび会員各社のご推挙により,中小鉱山を代表しまして日本鉱業協会副会長に就任することになりました神岡鉱業株式会社の川谷でございます。1948年の設立以来72年に亘り,我が国の鉱業・製錬業の分野において,諸政策への貢献,資源開発・製錬技術の向上,人材育成,各地方鉱山の連携強化など,多大な成果を挙げてこられました日本鉱業協会の活動に敬意を表しますと共に,その一員として,当協会の発展のために貢献すべく尽力してまいりたいと考えておりますので,何卒よろしくお願いいたします。昨今の鉱業界を取り巻く状況は,長期化する米中貿易摩擦やそれに伴う中国の景気後退等により,昨年は世界経済が減速し資源価格が低迷しました。昨年末には米中貿易摩擦軟化の兆しが見え,世界経済の改善や資源価格の上昇が期待されましたが,新型コロナウイルスの蔓延により,人や物の移動が世界規模で制限され,世界経済はさらに後退し,現在もまだ回復の兆候は見えない状況です。日本も同様で,東京オリンピックが延期となり,大都市間の移動自粛要請や外出自粛等により経済活動が低迷し,鉱業界,特に中小鉱山にとって非常に厳しい状況が続いています。このような厳しい状況のもと,日本の鉱業界を維持し,将来発展させていくには,まず諸政策の拡充や推進が必要となります。当業界にとって必要な諸政策を,鉱業政策促進懇談会やその他の機会を通じて提案,要請していきたいと思います。また,宮川新会長は,今年度の重要課題として,「資源の安定確保」,「電力問題」,「リサイクルによる持続的な循環型社会の構築」,「人材確保と育成の強化」の4点を掲げておられます。特に「電力問題」や「人材確保と育成の強化」については,中小鉱山にとっても非常に大きな課題でありますので,地域と一体となって事業を営んでおられる中小鉱山の皆様と一緒になって課題解決に向け取り組みたいと思います。これからの一年間,宮川会長を補佐して日本の鉱業界の発展のために尽力していく所存ですので,行政監督機関をはじめ,会員各社のご指導とご支援をお願い申し上げ,副会長就任のご挨拶とさせていただきます。鉱山第784号2020年4月-4-