ブックタイトル鉱山2020年4月号

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概要

鉱山2020年4月号

会長就任にあたって日本鉱業協会会長宮川尚久この度,会員各社のご推挙により,小野会長の後を受けて,日本鉱業協会の会長に就任することとなりました古河機械金属の宮川でございます。どうぞよろしくお願いいたします。当協会は,1948年に設立され,本年をもって73年目となります。この間,歴代会長,会員各社ならびに協会関係者のご尽力により,当業界の振興・発展を実現してこられましたことに改めて深く敬意を表したいと存じます。また,経済産業省をはじめ,関係省庁,地方自治体,ならびに労働団体などの皆様からのご支援に対しまして,改めて心より感謝申し上げる次第でございます。小野前会長は,当業界が持続的な発展を遂げるための諸施策に取り組まれました。当協会が重要な課題の一つとして掲げております資源の安定確保に関しましては,資源エネルギー庁の資源・燃料分科会,鉱業小委員会を通じて積極的な海外資源開発が継続できるようリスクマネー供給機能の強化などを求められました。また,3月末に租税特別措置法上の適用期限を迎えます鉱業2税制に関しましては,近年政府から原則廃止との方針が強力に打ち出されている中,関係各所へ鉱業税制の重要性についての理解を求め,延長・拡充を強く要望されました。結果,海外投資等損失準備金制度につきましては縮減や適用要件の変更等なく期限到来の2020年3月末から,2年間の延長を実現されました。一方,金属鉱業等鉱害防止準備金制度につきましては3月末をもって廃止となりますが7年間の経過措置が設けられております。このような前会長のご努力に対しまして,深く感謝申し上げますとともに,私もこれまで推進されてきました基本路線を引き継ぎながら,課題解決に向けて精一杯努力をしてまいりたいと存じます。さて,長引く米中貿易摩擦問題,英国のEU離脱問題,米国イラン間をはじめとする中東,香港,チリ等の情勢緊迫により世界情勢は混迷を極めています。足元の世界経済は,昨今の新型コロナウイルスの感染拡大により景気を一気に下押しするリスクが高まっており,国内経済も消費税増税後の景気減速に更なる追い打ちがかかるおそれがあります。当業界においては,需要の落ち込みや急激な価格変動の影響を受けることが懸念され,今後の展開については全く予断を許さない状況にあります。世界各国では新型コロナウイルスの拡大抑止に向けた対策が矢継ぎ早に打ち出されているものの,人々の日々の生活に混乱が生じる中,経済活動の停滞が及ぼす影響が深刻になりつつあります。未だ先が見えない状況にありますが,感染拡大がいち早く終息に向かうことを切に願うとともに,当協会としましても,感染拡大の行方を注視し,関係各所と緊密な連携のもと互いに協力しながら運営にあたってまいりたいと考えております。-1-鉱山第784号2020年4月