ブックタイトル鉱山2020年2月号
- ページ
- 16/48
このページは 鉱山2020年2月号 の電子ブックに掲載されている16ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは 鉱山2020年2月号 の電子ブックに掲載されている16ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
鉱山2020年2月号
2019年度日本鉱業協会賞No.8(工務部会推薦)自溶炉セットラリニューアル工事パンパシフィック・カッパー株式会社佐賀関製錬所門間良平功績の概要佐賀関製錬所自溶炉は,1973年に建設されたが,当初の設計能力を3倍上回る操業を行うとともに,稼働開始以来30回以上の冷間炉修を繰り返したことで,近年ではレンガの残存膨張による炉体フレーム変形が顕著となってきた。そのため,自溶炉の炉体健全性回復のため,セットラ部の更新を計画した。体制面では,社内にプロジェクトチームを立ち上げ,設計から工事施工までの実施主体としてJVを組成した。更新にあたり,従来の固定式の炉体フレームからスプリング保持式の炉体フレームとし,パンパシフィック・カッパー㈱開発の側壁水冷ジャケットを採用するなど,最新の技術を導入することとし,将来の増産に耐えうる設備とした。既設設備の配置の関係からクレーンが使用できないなど各種の制約のある中で,容体保持面積を大きくし,スラグロスを低減させる,効率的な築炉工事を実施するなどの改善や工夫を織り込み,国内外の関係者が協力して,極めて短期間での大規模な工事を実施するとともに,工事後のスムーズな稼働も実現することができた。実施時期2013年12月~2017年12月まで成果1.自社技術(側壁水冷ジャケットの採用)や海外技術(スプリング保持式の炉体フレーム等)を組み合わせ,銅精鉱処理能力の増及びスラグロス低減を実現した。2.極めて短期間で大規模な工事を実施し,設備停止による機会損失の減少をミニマイズ化した。3.設備完成後の稼働もスムーズに移行し,立上げトラブルが発生しなかった。鉱山第783号2020年2・3月-9-