ブックタイトル鉱山2020年2月号
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鉱山2020年2月号
2019年度日本鉱業協会賞No.5(分析部会推薦)Si自動分析装置の開発について三井金属鉱業株式会社基礎評価研究所永岡信三井金属鉱業株式会社基礎評価研究所石原洋三三井金属鉱業株式会社基礎評価研究所吉永文博三井金属鉱業株式会社基礎評価研究所小栁敦美神岡鉱業株式会社分析技術センター畑元俊一功績の概要当社では,各種材料の高純度化に伴い,微量分析のニーズが増大してきており,特にSiについては,0.1ppm以下の定量下限が求められている状況にある。従来,当社では微量Siの分析法として,四ふっ化ケイ素気化分離法によりSiを分離した後,モリブデン吸光光度法により定量化する方法を採用してきたが,分離操作が煩雑でコンタミ(他物質の混入)を受けやすいなどの問題点があり,目標とする定量下限を満たすことが困難であった。今回,この一連の「Si気化分離-モリブデン青吸光光度測定」の全操作を完全自動化し,連続流れ分析が可能な新しい分析装置を新規に開発した。本装置を使用することで,完全密閉系の中でコンタミを極限まで低減でき,定量下限を大幅に下げることが可能となり,定量下限0.1ppm以下の微量Siの分析方法を確立することができた。実施時期2018年4月~2019年3月成果1.完全無人化で全自動測定が可能な微量Si分析装置を新規に開発した。2.本装置を使用することで,コンタミを極限まで低減できるとともに希釈倍率の大幅な向上につながり,各種材料中の0.1ppmの微量Siの分析が可能となった。3.分析時間が従来に比べ10分の1以下となり,迅速な分析が可能となった。4.分析に際して使用する試薬やガスの使用量が従来に比べ約3分の1程度になり,省力化にもつながった。5.連続流れ分析が可能となることで,工程管理などのモニタリング装置としての活用が可能となるなど,新たな用途が見いだせることとなった。-6-鉱山第783号2020年2・3月