ブックタイトル鉱山2020年1月号

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概要

鉱山2020年1月号

ジウム,セレン,テルルを生産している他,99.99%の電気銅は,堺工場に輸送し,様々な銅製品に加工しているそうです。また,過去,近くの豊島へ不法投棄されていた産業廃棄物を処理するために建設された香川県所轄の豊島処理場施設も,2017(平成29)年6月にはその使命を終えたそうで,その設備の有効活用をすべく,現在,直島製錬所で転用を検討しているとのことです。約1時間の構内見学を終えた後,昼食を取りながらの質疑応答となりました。その中で特に印象に残った点は,島での生活と製錬所操業のための水の確保についてです。パイプラインで対岸の岡山県から供給されているだけでなく,工業用水は雨水をため池で貯水して利用している他,淡水化設備の導入による確保も行っているとのことでした。質疑応答後,終了予定時刻となったため,集合写真撮影,見学の御礼を行い,直島製錬所を後にしました。この現場勉強会の最後のイベントとして,地中美術館を40分ほど観光しました。十数名のスーツ姿での美術鑑賞は,周りの観光客には多少の違和感を与えたかもしれませんが,循環型社会のモデル地域を目指し,「エコアイランドなおしまプラン」とPRしている直島を十分に満喫させていただき,とても有意義な経験となりました。帰路は,来た道を逆にフェリーで宇野港(岡山)へ戻る予定でしたが,予想外にフェリーを待つ車両が多く,約1時間後の乗船を余儀なくされたことから,一部の方々は岡山駅からの新幹線の乗車時刻に間に合うようバスを降りて乗船し,その方々とは宮之浦港でお別れすることとなりました。次のフェリーを待つ間,私はそこで,秋の日差しを浴びながらの芸術鑑賞により,至福のひと時を過ごすことができました。ちなみに,直島製錬所は事前予約で一般の見学も受け入れているそうです。島内に点在している芸術作品を自転車でも鑑賞できる直島は,再びプライベートでも訪れたい場所の一つとなりました。最後に,今回の現場勉強会の開催に快くご承諾いただき,また,懇切丁寧にご説明くださいました平林金属㈱,三菱マテリアル㈱の皆様に参加者一同この場をお借りして厚く御礼申し上げます。写真7フェリーからの風景-50-鉱山第782号2020年1月