ブックタイトル鉱山2020年1月号

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概要

鉱山2020年1月号

各種討議を行いました。部会終了後には懇親会も開催され,瀬戸内の肴に舌鼓を打ちつつ,交流を深め合うことができました。翌朝,青空の下,瀬戸内海や瀬戸大橋が望めるバイキング会場で朝食を済ませた後,8時過ぎにホテルを出発し,直島へ向かうべく宇野港へ移動しました。直島へは,バスやトラックも積載可能な中型のフェリーに貸切バスとともに乗船し,20分ほど島々の景色を楽しんでおりましたところ,製錬所のものと思しき聳え立つ大煙突を通り過ぎ,間もなく綺麗に整備された宮之浦港へ入港しました。直島が現代アートの聖地として知られ,毎年3回開催される瀬戸内国際芸術展の主要会場の一つである所以を示すように,なるほど港には黒い斑点の大きな赤かぼちゃなど,幾つかの芸術作品が訪れるものを歓迎し,また,芸術展の開催期間を過ぎてもなお,外国人を含む多くの観光客が訪れている光景に,少々驚きました。そのような観光気分を振り払い,三菱マテリ写真4赤かぼちゃ(草間彌生作)アル㈱直島製錬所がある島の北側へ,港から15分ほどの道程で向かいました。次第に現れた巨大な設備群を見つつ,守衛所で入場手続きを済ませた後,10時前には従業員の食堂も併設した厚生棟会議室へご案内いただきました。インドネシア9年+直島13年勤務と自己紹介がありました松谷所長より温かい歓迎のご挨拶と直島や製錬所について簡単なご説明をいただいた後,井上所長補佐と小川技術課長から会社紹介ビデオなどで具体的な説明を受けました。1917(大正6)年10月,周囲17kmの直島で,三菱合資会社の中央製錬所として操業を開始。現在は,昭和40年代に開発した三菱独自の連続製銅法の銅溶錬工場として,月産2万t強の電気銅の生産を行っているそうです。181万m 2の敷地内に11万m 2の建屋を揃え,関連会社を含む従業員(本年5月末時点)1,070人は,島の人口の3分の1を占め,従業員の約3割は島外から通勤しているそうですが,台風などでフェリーが欠航した際の宿泊施設も整っているとのことでした。また,水道水は距離的に近い岡山県から水道管を引き,電気は中国電力からの海底ケーブルで賄っているそうです。続いて,準備していただいた構内見学用のマイクロバスに乗り込み,製錬所とは思えない綺麗に清掃・維持されたルートを1時間程度ご案内いただきました。まず,バースや貯鉱舎を一望しながら,外周の冷却用シャワーで水蒸気が煙立つ有価金属リサイクル用のキルン焙焼炉を見学した後,三菱法の炉前の様子や,いくつもの銅電解槽が並んだ建屋の他,直に触れること写真5直島製錬所外観写真6直島製錬所-48-鉱山第782号2020年1月