ブックタイトル鉱山2020年1月号

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概要

鉱山2020年1月号

の一つである。2013年から増強計画が始まったこれらFIT化の一番の課題は,工事や切替え方法はもちろんのこと工場への安定供給が絶対である送配電系統とFIT化した電力を電力会社へ売電する送配電系統とに効率良く分離するところであった。各所に点在する発変電所の配置や送電ルートから最適な配置が検討され,5箇所の水力発電所発電分を新設置した池ノ上第2変電所を経由して全量電力会社へ売電している。隣接する既存の池ノ上変電所とはフェンスで区分し電力会社から新たに送電線を設置することで工場配電系統と完全に分離している。また自社で送電網を建設することで建設費の負担増となるものの電力会社変電所近くの自社変電所へ送電することで売電の利益効果を最大限に得ることができる効果的な送変電系統システムである。水力発電は,FIT買取制度の期限が今でも契約から20年であり,買取り価格が低下してきている太陽光発電に比べ大きく展開できる発電事業として今後も期待されている。4.おわりに普段立入ることができない東京大学宇宙線研究所の「スーパーカミオカンデ」,また河川の水系をうまく利用し非常に効率的な発電を行っている水力発電所を見学させていただいた。宇宙工学,水力学および電気工学のそれぞれの最先端の技術が集結している神岡地方には壮大さを感じつつ,今回見学させていただいたFIT化の取組みは日本が2030年までに掲げているCO 2削減目標達成の為に必要となる安定したエネルギ発電所行の吊り橋跡津発電所の概況説明フランシス水車土変電所-44-鉱山第782号2020年1月