ブックタイトル鉱山2020年1月号

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概要

鉱山2020年1月号

《年頭挨拶》年頭所感経済産業省大臣官房技術総括・保安審議官小澤典明令和2年の年頭にあたり,謹んでお慶びを申し上げます。貴協会及び会員の皆様には,平素から,産業保安行政に対する格別の御高配を頂き,厚く御礼申し上げます。昨年を振り返ると,米中間の貿易摩擦を始めとして世界経済の先行きに不透明さが増す中,国内に目を向けると,底堅い内需を背景に,景気の回復基調や企業収益の堅調な推移が見られた年でした。こうした経済の好循環を事業者の安全投資へ結びつけ,自主保安力の一層の向上が図られることが重要です。一方で,9月の台風第15号,10月の台風第19号といった自然災害が相次ぎ,各地に甚大な爪痕を残した年となりました。産業保安分野でも大規模停電や高圧ガス容器の流出など様々な課題に直面しており,経済産業省では,こうした自然災害の脅威を踏まえた電力レジリエンスに関する検証を始め,国土強靱化に向けた不断の努力を続けるとともに,鉱山保安分野においても,台風第15号,第19号等の自然災害を踏まえ,豪雨災害時の坑廃水処理施設のレジリエンス強化に向け,規制の見直しや,設備等の導入支援を図ってまいります。また,AIの発達やビッグデータの利活用の拡大といった急速なイノベーションを背景に,新たなサービス・技術が次々に生まれ,世界を取り巻く環境は未だかつてないスピードで変化しています。こうした新たな技術は私たちの生活をより一層豊かにすることが期待されており,産業保安分野においても,こうした新技術を活用することにより効率的で強固なスマート保安を実現する取組が進んでいます。鉱山保安分野においても,産学官連携のもと,ドローンによる監視・測量など新技術の活用による保安技術の向上に取り組んでいるところです。さらに,これまでの鉱山保安施策についても引き続き着実に取り組んでまいります。危害防止については,平成30年度から「第13次鉱業労働災害防止計画」による5ヶ年計画に基づき,鉱山保安施策を推進しており,具体的には,リスクマネジメント手法の導入・運用の深化を進めてまいります。また,こうした取組と合わせ,鉱山保安の将来像を皆様とともに検討してまいります。鉱害防止については,鉱害防止工事の着実な実施と坑廃水処理等のコスト削減に向けた技術開発に積極鉱山第782号2020年1月-5-