ブックタイトル鉱山2020年1月号

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概要

鉱山2020年1月号

ー拡大に資する系統増強の制度設計を進めていきます。昨年6月に閣議決定した「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略」では,今世紀後半のできるだけ早期に「脱炭素社会」の実現を目指すとともに,2050年までに温室効果ガス80%の排出削減に取り組むという野心的なビジョンを掲げました。水素社会の実現に向けた取り組みや,CCUS/カーボンリサイクルの開発を推し進め,非連続なイノベーションを通じた「環境と成長の好循環」の達成に向けて積極的に取り組んでいきます。昨年のG20では,こうした脱炭素化に向けたビジョンや,エネルギー転換を加速させていくことの重要性について広く共有しました。水素やCCUS/カーボンリサイクルの重要性をG20で初めて取り上げ,その推進に合意いたしました。世界の脱炭素化のために国際社会が協力して取り組んでいくことは不可欠です。今後,エネルギー分野での国際連携を更に深化させていきます。脱炭素化に向けた選択肢である原子力については,安全最優先の再稼働や使用済燃料対策など,必要な対応を着実に進めていきます。高速炉開発や再処理を含む核燃料サイクルについては,引き続き関係自治体や国際社会の理解を得つつ,直面する課題を解決しながら,安全確保を最優先に取り組んでいきます。また,昨年のG20の場では原子力を利用する全ての国の共通の課題である,放射性廃棄物の最終処分に関する国際協力の枠組の立ち上げにも合意し,第1回の国際会議を10月に開催しました。本年2月には第2回の国際会議の開催を予定しており,本会合を通じて,各国のベストプラクティスなどを獲得し,日本国内の対話活動にも活かすことで,最終処分に向けた取組を一歩ずつ進めてまいります。エネルギー政策は,国民生活や,経済活動の基盤となる最重要の政策領域であり,短期,中期,国内外を問わず,絶えず生ずる諸課題に対し,資源エネルギー庁は一つ一つ正面から向き合い,対策を実行していきます。本年が皆様にとっても実りある1年となるよう心から祈念いたしまして,年頭の挨拶とさせていただきます。以上-4-鉱山第782号2020年1月