ブックタイトル鉱山2019年12月号

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概要

鉱山2019年12月号

す。例えば,冷たい水などを放流した場合,下流域の農作物の生育や水生生物へ影響が出る可能性があるため配慮が必要です。また,大雨などが降ると一時的に濁った水の層ができます。このように,水深によって異なる「水温」や「濁度」が異なることから,適切な水深を選択して取水することでダム下流部の環境保全を図る構造となっています。出典:国土交通省関東地方整備局八ッ場ダム工事事務所パンフレットより3常用洪水吐設備常用洪水吐設備は,呑口標高EL520mに2門配置され,油圧シリンダにて開閉を行う高圧ラジアルゲート形式の大容量放流設備です。本設備は,堤体内に主ゲートを配置する部分管路形(Ⅱ形管)放流管とし,下流側に向けて13°の下り傾斜とした鋼製放流管及び整流板で構成されています。出典:国土交通省関東地方整備局八ッ場ダム工事事務所パンフレットより2利水放流設備選択取水設備から取り込んだダムの水は,発電,吾妻渓谷の景観形成に加え,都市用水補給のため使われます。その調節のために大きな役割を果たすのが,利水放流管とこれに設置されるゲート・バルブです。利水放流管はダム直下で大きく3つに分岐します。1つは群馬県企業局が管理する発電設備につながり,残りは吾妻川や利根川本川の流況を見ながら使い分けるための大小2本です。それぞれの機能に応じ,主ゲート(又は主バルブ)と副ゲートの組合せで構成されます。出典:国土交通省関東地方整備局八ッ場ダム工事事務所パンフレットより4水位維持放流設備この設備は洪水調節時に放流量をコントロールしたり,ダム湖の水位を調節するための放流設備です。常用洪水吐放流設備と合わせて洪水時に最大で毎秒1,000m(3標準的な25mプール約2杯分)もの水を放流することのできる大事な設備となっています。鉱山第781号2019年12月-31-