ブックタイトル鉱山2019年12月号

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概要

鉱山2019年12月号

政国策際動情向報2019年国際鉛亜鉛研究会秋季会議参加報告日本鉱業協会鉛亜鉛需要開発センター築城修治1.はじめに国際鉛亜鉛研究会(ILZSG)は,1959年に発足し,ポルトガル・リスボンに拠点を置き,鉛・亜鉛市場の調査・研究,国際的な鉛・亜鉛の貿易・普及のための課題に取り組んでいる。今回の第64回秋季会議はいつも通りリスボンのAltis Grand Hotelで開催されたが,それに先立ち,10月23日に国際鉛亜鉛研究会,国際銅研究会,国際ニッケル研究会の共同セミナーが「鉱石の低品位化と精鉱中の不純物レベルの上昇という課題への取り組み」と題して開催された。続く10月24日,25日の2日間,国際鉛亜鉛研究会秋季会議が開催された。本会議には27の国と地域から政府関係者,招待講演者,業界団体,企業関係者,事務局の総勢117名の参加があった(登録ベース)。昨年は中国からの参加者が減少したが,今年は各国の中でも最多の人数が参加し,中国語・英語の同時通訳ブースまで設けられていたのが印象的であった。日本からは,JOGMEC,JOGMECロンドン,三井金属,三菱商事RtMジャパン,日本鉱業協会より計7名が参加した。秋季会議には,研究会の統計・予測委員会の会議が含まれ,鉛および亜鉛の現在の世界需要と供給レベルおよび2020年の見通しを検討した。常任委員会,鉱山・製錬プロジェクト委員会,経済・環境委員会および産業諮問委員会も開催された。各委員会では,世界の鉛・亜鉛セクターにおける現在の動向と課題に関する有益な情報を含むプレゼンテーションが多数の講演者により行われた。本報告では統計・予測委員会,鉱山・製錬プロジェクト委員会の内容について概要を報告する。2.統計・予測委員会(10月24日)国際鉛亜鉛研究会の市場調査・統計部門DirectorのMr. Joan Jorgeより2019年,2020年の鉛・亜鉛の需給予測が説明された。(1)鉛の需給見通し(表1)・需要鉛地金の世界的な需要は,2019年0.5%減表1世界の鉛の鉱石,地金生産量と地金消費量単位:千トン鉱石生産量地金生産量地金消費量鉛2018年実績2019年最終推定2020年予想2018年実績2019年最終推定2020年予想2018年実績2019年最終推定2020年予想ヨーロッパ4794905011,9811,9972,0271,9871,9731,989アフリカ97105115125133137122122124アメリカ2802722651,1361,1281,1311,6551,6441,663他北南米7247297701,0431,0321,072711710715中国2,1042,1132,1204,9104,8984,9064,9784,9254,900他アジア5625666752,4132,4632,5202,3992,4192,496オセアニア432481496189112165161616世界合計:鉛4,6784,7564,94211,79711,76311,95811,86811,80911,903中国の比率45.0%44.4%42.9%41.6%41.6%41.0%41.9%41.7%41.2%出典:国際鉛亜鉛研究会鉱山第781号2019年12月-17-