ブックタイトル鉱山2019年12月号

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概要

鉱山2019年12月号

擦問題の影響を受け大幅な販売減となり,売上高は前年同期比19%の減収となった。≪電解鉄≫世界のトップシェアを誇る電解鉄は,2018年10月及び2019年3月の航空機墜落事故の影響から航空機用特殊鋼向けの販売が落ち込んだ。また,世界的な貿易摩擦の影響から自動車向け特殊鋼,電子材料向け特殊鋼,エッチング剤用などの用途の売上も落ち込み,売上高は前年同期比13%の減収となった。≪プレーティング≫プレーティング製品(各種電子機器の接点・接続端子に使用される金,銀,錫,ニッケル等のメッキ材)は,昨年後半からの急激な市場の落込みで各ユーザーが一斉に減産による在庫調整に入ったため受注が激減し,特に主用途(車載用,デジカメ用,産機用)において収支への影響が大きい金メッキが大幅に減販となったことから,売上高は前年同期比25%の減収となった。≪機器部品≫粉末冶金部門は国内の自動車関連製品は順調だったものの一般産業向けが低調であった。また,タイヤ用バランスウエイト部門は海外の自動車ライン向けの減少が大きく,売上高は前年同期比23%の減収となった。以上の結果,当事業部門の業績は,前年同期比で減収減益となった。*環境・リサイクル事業部門主力製品の酸化亜鉛は,増販となったものの,亜鉛の国内建値が前年同期比で下落したこともあり若干の減収となった。使用済みニカド電池の処理や硫酸リサイクルなどその他のリサイクル事業についても前年同期比減収となり,当事業部門の業績は,前年同期比で減収減益となった。*土木・建築・プラントエンジニアリング事業プラントエンジニアリング及び建築事業において当期は大型案件が検収されたこともあり前年同期比52%の増収,営業利益も増益となった。しかしながらプラントエンジニアリング事業で不採算の案件が生じたことなどから,前年同期に引き続き営業損失を計上するに至った。*その他事業部門≪防音建材事業≫医療向けX線遮蔽用鉛板やプラントの設備防音用鉛シートの需要はやや持ち直したものの,制振遮音材が需要家の仕様変更により販売が落ち込み,売上高は前年同期比4%の減収となった。≪運輸事業≫運輸部門は,運送荷物やリサイクル原料等の扱い量の減少などにより,売上高は前年同期比11%の減収となった。以上のほか,環境分析部門を合わせた当事業部門の業績は,前年同期比で減収となったが,損益面においては,リサイクル鉛原料の購入価格の下落等もあり,前年同期比増益となった。*業績予想2019年8月9日発表の通期の連結業績予想に変更はないが,ある程度通期の業績が見通せるようになった段階であらためて業績を見通す。<日鉄鉱業㈱>*全般当第2四半期連結累計期間は,資源事業等における減収により,売上高は588億6千9百万円(前年同期比0.8%減)と前年同期なみにとどまった。損益については,探鉱費の増加等により,営業利益は42億5千2百万円(前年同期比2.8%減),経常利益は45億8千9百万円(前年同期比0.6%減)とそれぞれ前年同期なみにとどまり,親会社株主に帰属する四半期純利益は,特別利益が減少したことに加え,海外連結子会社で判明した不適切な会計処理に係る調査費用の特別損失計上等により,26億9千7百万円(前年同期比23.3%減)と前年同期に比べ減少した。*資源事業≪鉱石部門≫鉱石部門については,主力生産品である石灰石の販売は前年同期なみであったものの,石油鉱山第781号2019年12月-15-