ブックタイトル鉱山2019年12月号

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概要

鉱山2019年12月号

政業策界動向2019年度第2四半期非鉄大手8社連結決算概況日本鉱業協会総務部<業界全体>当第2四半期累計期間(2018年4月1日~2018年9月30日)の世界経済は,米国と中国との貿易摩擦激化による景気減速の顕在化や英国のEU離脱を巡る混乱の影響は見られるものの,米国や欧州での雇用情勢と所得環境の安定による堅調な個人消費等に支えられ,世界経済は底堅く推移した。またアジア地域では,中国において景気の減速が続いたほか,タイにおいても景気に減速傾向が見られた。一方,インドネシアにおいては,景気に緩やかな回復が見られた。我が国の経済においては,雇用・所得環境の改善を背景に個人消費が持ち直しの動きが持続する等により,緩やかな回復基調で推移した。相場環境については,LME(ロンドン金属取引所)銅価格は,期初の1ポンド当たり295セントから,米中貿易摩擦激化が懸念されたことにより下落傾向が続いた。期末は260セント,期平均では前年同期比24セント安の270セントとなった。円の対米ドル相場は,期初の111円かこのような事業環境の中,非鉄大手8社の2019年度第2四半期累計期間の連結決算は,8社合計で(JXTGホールディングス㈱は金属セグメントのみ)売上高は前年同期比△7.4%の減収の2兆3,293億円となった。また親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比△47.1%の大幅減益の598億円となった(営業利益及び経常利益は,IFRSの任意適用により算出していない会社があるため,集計していない)。これは,銅や亜鉛などの非鉄金属価格が低調に推移したことに加え,スマートフォン関連を中心とした電子材料需要の低迷や,自動車関連需要の減速による。2019年度の通期業績予想については,上記の金属価格の変動や為替の影響等を勘案して下期の想定相場等を見直した結果,7社が前回予想値の修正を公表した。今第2四半期累計決算公表時点での8社合計の年度業績予想は,売上高は4兆6,960億円(前回予想比△2,450億円),親会社株主に帰属する当期純利益は1,233億円(前回予想比△574億円)となった。ら,米長期金利の低下と連動して緩やかに円高が進行し,期末は108円,期平均では前年同期比1円円高の109円となった。2019年度第2四半期大手8社連結決算(単位:百万円)JXTGHDJX金属三菱マテリアル三井金属鉱業住友金属鉱山DOWAHD古河機械金属東邦亜鉛日鉄鉱業合計(※2)売上高5,063,069499,080748,400238,100422,404230,78282,54249,16058,8692,329,337営業利益(※3)84,79035,22516,9785,345-11,0784,359△7,7524,252-経常利益--27,2424,957-12,4534,431△7,3364,589-税前利益117,878-16,2704,77636,36512,4444,656△8,1284,327-当期純利益(※1)71,038 17,100 4,511 1,825 29,386 7,924 3,122△6,702 2,697 59,863※1:当期純利益は,「親会社株主に帰属する当期純利益」を表示※2:合計は,JX金属のみを集計対象とし,8社すべてが公表している項目(売上高,当期純利益)のみを表示※3:JXTGHDおよびJX金属の営業利益は,IFRS基準による表示鉱山第781号2019年12月-7-