ブックタイトル鉱山2019年12月号

ページ
10/52

このページは 鉱山2019年12月号 の電子ブックに掲載されている10ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

鉱山2019年12月号

たつむり山発電所(仮称)」(15,000kW級)を2021(令和3)年以降の建設工事開始に向けて準備を進めている。5.小型家電リサイクル法の見直しに向けた検討始まる使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律(以下,小型家電リサイクル法)は,使用済小型電子機器等に利用されている金属その他の有用なものの再資源化を促進するため,2013(平成25)年4月1日に施行されてから5年以上が経過したことに伴い,産構審・中環審合同会議において小型家電リサイクル制度の評価・見直しに係る検討が開始された。日本鉱業協会では,同制度に関わる非鉄製錬業者の意見,要望を取りまとめ,8月に開催された産構審・中環審合同会議にて報告を行った。報告内容概要は下記のとおり。・世界的な環境意識の高まりを背景とする電気・電子製品のリサイクル率の向上に伴い,世界のE-scrapの発生量は今後も拡大基調が続くと見込まれる。また,精鉱中の銅品位が近年低下する傾向にあることから,非鉄製錬所は2次原料としての都市鉱山の活用を重要視している※。※但し,廃小型家電からの金,銀の回収量が2次原料全体から回収される量に占める割合は1%程度とまだまだ少ない状況である。・しかし,E-scrapは,貴金属以外に樹脂や,アルミニウム,アンチモン等のような忌避元素と呼ばれる製錬工程に持ち込みたくないものも含んでいるため,これらを除去,低減する前処理設備が必要となる。・2017(平成29)年以降の中国の廃棄物輸入規制の影響により,非鉄製錬所が持つ前処理能力を超える物量が集まるようになってきており,非鉄製錬所では前処理設備を増強する等の対応を行っているが,それにも限界があるため,非鉄製錬所に持ち込む前に非鉄金属や貴金属を濃縮すること,忌避成分の可能な限りの除去への協力をお願いする。合同会議には,消費者団体や小型家電の回収に関わる自治体,小型家電を処理する認定事業者,電池の回収に関わる団体など,幅広く関係者が出席し,報告を行ったが,その中で数多く問題として取り上げられていたのは,小型家電35.02次原料の割合(%)30.025.020.015.010.05.0金銀銅0.0図製錬所における都市鉱山を含む2次原料の割合の推移※2次原料の割合=2次原料から生産される金属量1次原料から生産される金属量+2次原料から生産される金属量鉱山第781号2019年12月-3-