ブックタイトル鉱山2019年11月号

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概要

鉱山2019年11月号

160万トン,銅量換算での生産量は年間12,000トン~14,000トンである。銅精鉱は,日本の日比共同製錬所(岡山県)に輸出する他,状況に合わせて近隣のENAMI社パイポテ製錬所に販売する。(4)鉱床主要な鉱床は2種類あり,マント型とブレッチャ型から成っている。2016年には,累計粗鉱生産量2,000万トンを達成した。(5)操業フロー概要採掘(全量,坑内採掘)↓坑内にて1次破砕↓ベルトコンベアーにて坑外の粗鉱貯鉱場に搬出,貯鉱↓2次および3次破砕↓ボールミルにて湿式磨鉱↓浮遊選鉱→尾鉱→テーリングダムに貯溜↓銅精鉱↓販売,出荷(6)操業上の課題・乾燥地域のため,選鉱用を主とした水の確保が重要課題。・法改正により,尾鉱の水分率の上限が定められたので尾鉱ダム内にて脱水処理を行なうプロセス変更を計画中で,2020年から対応予定である。回収水を鉱山に送り返すパイプラインも敷設中。(7)安全,環境配慮・チリ法令に対応して安全規則を遵守し,環境規制をクリアーして操業中。訪問者への安全教育も他社より入念に行なわれ,保護具の説明などは丁寧で具体的である。3.全体の感想・日本の非鉄各社の海外事業展開は,ますます増加し,直接操業を担うケースも増えてくる。アタカマ鉱山の運営は,そのような場合の先例として重要である。特に,パートナーとのコミュニケーションの取り方,環境や安全管理,日系企業の良さを理解してもらう努力の実際の様子を見学でき,たいへん勉強になった。また,次の事業展開に備えた拠点として機能している事情も理解できた。・見学にあたり,日程調整を行なっていただいた本社の関係者と,見学当日に丁寧な説明,案内をしていただいた関係者に,改めて御礼申し上げたい。アタカマ鉱山のメイン坑道アタカマ鉱山貯鉱場付近鉱山第780号2019年11月-7-