ブックタイトル鉱山2019年8・9月号

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概要

鉱山2019年8・9月号

5月は大型連休明けの7日に4,590円でスタート,月中は4,602円と月間最高値をつけた14,15日を除きすべて4,500円台で推移した。中旬に海外相場の高値基調から月間最高値となる4,602円をつけ,半月ぶりの高値となったが,その後は円高傾向と海外相場の弱含み推移から4,500円台の後半での小動きに終始,31日には4,571円をつけて越月した。6月はほぼ一本調子で上昇した。3日に4,585円でスタート,4日に4,600円台へ達すると,14日には4,700円台へ,20日には海外相場の一段高から4,800円台へトントン拍子に上昇気流の階段を駆け上がった。25日にはもう一段高い4,900円台となる4,938円をつけ,2015(平成27)年1月以来4年5ヵ月ぶりの高値となった。その後下げたものの,28日には25日と同じ4,938円をつけて越月した。7月以降は,上でも触れたように,価格が大幅に上昇している。Ⅱ.2018年の国内需給動向1.金地金生産,出荷,生産者在庫(表6,図5参照)2018(平成30)年の生産は前年比12.8%増の124tと再び上昇し,2011(平成23)年以来の高い生産量となった。銅地金生産が上昇したことと銅鉱石中の品位が高かったことが,副産品としての金生産をアップさせたと考えられる。出荷も生産見合いから再び上昇した。円建て価格がほとんど変化なく横ばい推移だったことと上昇した生産に見合った販売になったことが増加の背景にあると推量される。在庫は生産と出荷が安定したこともあり,5t台で推移した。2018(平成30)年度の生産,出荷も,暦年同様ともに増加に転じた。在庫は年度末に3t台へ急落した。2.金地金原料別生産(表7参照)日本鉱業協会が集計している金地金の原料別生産によれば,2018年では,一部製錬所で前年表6金地金生産・出荷・生産者在庫(単位:kg)生産出荷生産者在庫平成13年(2001年)155,827147,5794,733平成14年(2002年)144,747136,6016,350平成15年(2003年)161,399156,3545,714平成16年(2004年)136,615129,9175,621平成17年(2005年)146,183137,0344,704平成18年(2006年)144,164133,3124,651平成19年(2007年)155,860143,3124,608平成20年(2008年)124,832110,4196,208平成21年(2009年)133,260132,5376,931平成22年(2010年)135,811136,1306,611平成23年(2011年)131,887130,2928,195平成24年(2012年)104,279107,5044,970平成25年(2013年)93,76995,0613,678平成26年(2014年)101,49899,8395,338平成27年(2015年)113,746113,8575,228平成28年(2016年)116,420115,0206,628平成29年(2017年)110,250111,9894,888平成30年(2018年)124,350123,2475,991前年比(%)12.810.122.6平成13年度158,563153,1495,517平成14年度146,277138,6026,369平成15年度159,664155,6114,580平成16年度135,516132,6324,768平成17年度148,152138,5783,842平成18年度137,744125,3475,570平成19年度155,197143,5614,608平成20年度121,157111,3474,189平成21年度137,282136,1235,348平成22年度133,769131,2537,864平成23年度126,895129,4385,316平成24年度100,878101,3614,833平成25年度94,19595,0004,028平成26年度106,801105,9614,868平成27年度113,768111,4177,219平成28年度114,552115,7136,058平成29年度111,671111,4576,272平成30年度122,162124,3813,938前年度比(%)9.411.6▲37.2出所:鉄鋼・非鉄金属・金属製品統計月報及び鉄鋼・非鉄金属・金属製品統計年報のその他出の修正が行われたため,その他出はマイナスとなった。しかしながら,生産全体が上昇したこともあり,国内鉱出,海外鉱出,スクラップ出は,すべて上昇した。海外鉱出は2年ぶり,スクラップ出は2年連続,国内鉱出は6年ぶりに増加した。実際のところ,その他出が修正されたことで,他の三つのソースが増えた感が否めないが,その他出からの生産は,以前よりはかなり少なくなっていると考えるのが,自然であろうと思われる。この統計は弊会が作成していることもあり,なるべく実態に沿った集計を心がけることとし,今後マイナスとなるような数値の表示はなくすよう,心がけたい。3.金地金内需動向(表8,図6参照)毎年同じことの繰り返しで,申し訳ないが(と鉱山第778号2019年8・9月-52-