ブックタイトル鉱山2019年8・9月号

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概要

鉱山2019年8・9月号

【国内】I.価格1.概要(「海外」の図1,2,表1参照)2018(平成30)年の国内金山元建値は,図2からも分かるとおり,ほぼ4,300~4,800円/g(グラム,以下同じ)の狭い範囲内で推移した。4,000円台を割ることなく,また5,000円台に到達することもなく,水準としては2014(平成26)年以降とほぼ同じ水準で推移した。ところが,「海外」の項でも述べたとおり,2019(令和元)年の夏場以降,海外相場の大幅な上昇により7月に5,000円台へ到達,8月には2013(平成25)年の高値を抜き,実に1980(昭和55)年2月以来39年半ぶりの高値水準に達している。このまま,史上最高値まで記録するのか,それとも反落してしまうのか,注目せざるを得ない状況となっている。2018(平成30)年の金建値年間最高値は1月5日の4,821円,最安値は8月16日の4,175円だった。年平均は4,530.95円で前の年よりも30円強下げた。2.価格動向(1)2018(平成30)年1~3月2018年1月は4日に4,761円といきなり2015(平成27)年6月以来2年7ヵ月ぶりの高値をつけてスタートした。5日には4,821円と月間最高値とともに2015年2月以来2年11ヵ月ぶりの高値をつけた。これは偏に海外相場の上昇と円安によるものだった。しかし,その後は海外相場が緩やかながらも上昇を続けたが,同時に円高が進行したため,金建値は4,700円台後半での小動きとなった。月末では,更なる円高により価格上昇が抑えられ,31日には4,714円と4,700円台前半での翌月入りとなった。2月は1日に4,748円でスタート,2日に4,771円と月間最高値をつけると,その後は為替相場の円高基調から概ね下げ続けた。海外相場は反発する場面もみられたが,それでも基調は下落気味であった。7日に4,700円台割れ,22日には4,600円台割れとなり,28日は4,570円と月間最安値をつけるとともに,2ヵ月半ぶりの安値となって越月した。3月は1日に4,536円でスタート,上旬から中旬にかけては,海外相場,為替相場とも小動きだったこともあり,4,500円台を堅調に推移した。19日には一時的に4,500円台を割り込むも,翌日には4,500円台を回復,27日には海外相場が高値をつけたことから,4,622円と約1ヵ月ぶりの高値となった。その後下げるも,4,500円水準を下回ることなく,堅調に推移,30日には4,563円をつけて越月した。(2)2018(平成30)年4~6月4月は2日に4,569円でスタート,上旬から中旬にかけて,海外相場の上昇に合わせ,4,600円台を堅調推移した。19日には4,687円をつけ,月間最高値となるとともに,本年2月以来の高値を記録した。下旬にかけては,海外相場の下げから,やや価格水準を下げるも,円安から4,600円台をキープ,27日は4,653円をつけて越月した。5月は連休中の2日に4,642円と高値圏を保ってスタート,上旬にかけては4,600円台をキープ,11日には4,671円と月間最高値をつけた。中旬では,海外相場の下落から下げ,4,600円台前半での値動きとなった。下旬では,海外相場の下げ基調はストップしたが,反対に為替に円高基調が見えたため,4,600円台を割り込み,ほぼ2ヵ月ぶりの安値水準となった。30日は4,569円と月間最安値をつけ,31日には4,577円となり,4,600円台を回復できぬまま,越月した。6月は1日に4,581円でスタート,上旬から月半ばにかけては,海外相場の$1,300/トロイオンス水準前後の小動きから,4,600円水準を挟んだ展開に終始した。ところが,月の後半は海外相場の$1,300台割れから$1,250水準へ続落したため,建値も4,500円台から4,400円台へ下落した。29日には4,458円と月間最安値をつけるとともに2017年2月以来1年4ヵ月ぶりの安鉱山第778号2019年8・9月-50-