ブックタイトル鉱山2019年8・9月号

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概要

鉱山2019年8・9月号

る。2018年5月10日,ファースト・マジェスティック・シルバー・コーポレーションは,メキシコでサン・ディマス銀金鉱山を組み込んだプリメロ・マイニング・コーポレーションを320百万米ドル(負債を含む)で買収した。ノーザン・スター・リソーシズが2018年10月に住友金属鉱山からポゴ事業所を2億6,000万米ドルで買収した後,M&A活動が2018年第4四半期にピークを迎えた。2018年11月,オーストラリアを本拠地とする会社が,イースト・クンダラ坑内掘鉱山の49%の権益を持つもう一つの会社を買収する目的で1億米ドル以上の資金を申し出たが,年末に拒否された。他の場所では,クエール・マイニングが2018年10月1日にノーザン・エンパイヤー・リソーシズの買収を完了した。9,000万米ドル相当のこの買収には,米ネバダ州でのスターリング・ゴールド・プロジェクトが含まれ,クエールの推定埋蔵量は26%増えて83tになった。その月の後半には,ロチェスター鉱山に隣接するアリオ・ゴールドから三つのプロジェクトを取得した後,ネバダ地域への参加をさらに拡大した。バリックに目を向けると,同社は,アルゼンチンでのバラデロ鉱山とラマ・プロジェクトの間の潜在的な相乗効果を高める目的で,シャンドン・ゴールドとのパートナーシップを含む二つの大きな発表を2018年9月24日に行った。もう一つの発表は,2019年1月1日にようやく動き出したバリック-ランドゴールドの合併に関することで,新しく設立されたこの会社は,15の国で資産を保有し,南北アメリカ,アフリカ,オセアニアに事業所が存在し,バリックの確定及び推定埋蔵量は17%増加して,2,336t(現在の生産レベルで言えば,これは10年分に当たる)となった。以下は2019年の話であるが,重要な出来事であるので,ここに記載したい。2019年1月14日,ニューモントとゴールドコープは世界最大クラスの資産ポートフォリオを作成する契約を発表した。この合併は資産価値100億米ドルの価値を有し,2019年第2四半期に承認された。新合併会社は,年間最大217tの生産を見込み,世界最大の金鉱業事業者となる。ところが,このニューモントの発表に続いて,2月25日にバリックはニューモントとの合併を提案し,市場を驚かせた。数週間,加熱されたプレスリリースの後,バリックはオファーを取りやめ,2019年3月11日,バリックとニューモントは米ネバダ州での合弁会社(それぞれ61.5%と38.5%)の設立を発表した。そのネバダ合弁会社は,世界最大の金生産事業所となる見込みで,バリックによって運営される予定である。-49-鉱山第778号2019年8・9月