ブックタイトル鉱山2019年8・9月号

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概要

鉱山2019年8・9月号

電子材料事業は,発電効率の高い新型太陽光パネル向け銀粉の拡販,コンデンサなどの電子部品向け導電性アトマイズ粉の拡販に取り組む。機能材料事業は,次世代のアーカイブ用データテープ向け磁性粉の拡販,燃料電池材料の拡販に取り組む。研究開発では,殺菌用途向け深紫外LEDの特性向上や半導体接合材料の量産化など,新規製品の早期事業化を図る。(3)研究開発活動(電子材料部門)グローバルな競争,流動的な経済情勢の中で,更に成長・発展し,変化に対応するために半導体材料研究所,電子材料研究所,機能材料研究所並びに各事業所の技術開発部門において,化合物半導体,オプトデバイス,導電性材料,磁性材料,各種機能性粉体などで,技術力強化と新たな市場開拓・用途展開を見据えての新製品の開発・現行製品の品質改善・生産性の向上に取り組んだ。特に新規商品の拡充に重点を置き,民生・産業用の殺菌用途及び医療用の分析・治療用途向けの紫外LED及び半導体接合用途向けの金属ナノ粒子,電装部品等への導電性フィラーの研究開発に取り組んだ。その結果,導電性フィラーは,市場の要求に対応した技術改善,独自技術の開発の成果として顧客から良好な評価を得ており,今後の増販・販路拡大が期待される。なお,当部門における研究開発費は37億24百万円である。(三井金属鉱業)(1)業績(機能材料部門)1電池材料ハイブリッド車,電気自動車等の環境対応車の市場が好調に推移したことにより,水素吸蔵合金等の販売量は増加した。この結果,売上高は前連結会計年度に比べて増加した。2排ガス浄化触媒主力の二輪車向け排ガス浄化触媒は,アジア諸国における環境規制強化等により需要が堅調であったものの,下半期に入りインドにおける需要が低調になったことから販売量は減少した。四輪車向け排ガス浄化触媒は,生産体制を確立し新規受注を獲得したこと等から販売量は増加した。この結果,売上高は前連結会計年度に比べて増加した。3機能粉電子材料用金属粉は,電装化の進む自動車やIoT向けの需要は増加したものの,スマートフォン向けの需要が低調であったこと等から販売量は減少した。高純度酸化タンタルは,主要顧客の生産調整の長期化等により販売量は減少した。この結果,売上高は前連結会計年度に比べて減少した。4銅箔キャリア付極薄銅箔は,パッケージ基板向けの需要は堅調であったものの,スマートフォンのマザーボード向けの需要が低調であったことから販売量は減少した。プリント配線板用電解銅箔は,スマートフォン向けの需要が低調であったこと等から販売量は減少した。この結果,売上高は前連結会計年度に比べて減少した。5スパッタリングターゲット主力のディスプレイ用スパッタリングターゲットは,液晶パネルの大型化の進展により中国の需要は堅調であったものの,国内における主要顧客の生産調整等により販売量が減少した。一方,主要原料であるインジウムの価格は,通期の平均価格が前連結会計年度に比べ上昇したこと等から,販売価格は上昇した。この結果,売上高は前連結会計年度に比べて微増となった。以上の結果,当部門の売上高は,前連結会計年度に比べて17億円(1.0%)減少の1,654億円となり,経常利益は,主要製品の販売量の減少に加え,原料価格・エネルギーコストの上昇や研究開発費の増加,インジウムの在庫要因悪化等により,前連結会計年度に比べて140億円鉱山第778号2019年8・9月-204-