ブックタイトル鉱山2019年8・9月号

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概要

鉱山2019年8・9月号

取り組んでいる。(古河機械金属)(1)業績1電子高純度金属ヒ素は,主要用途である化合物半導体用の需要は堅調が続いていたが,期末にかけて軟化し,減収となった。また,結晶製品は,個別半導体用などの需要が好調であったため,増収となった。電子部門の売上高は,65億27百万円(対前期比2億19百万円増),営業利益は,4億7百万円(対前期比77百万円増)となった。2化成品亜酸化銅は,主要用途である船底塗料の需要が,2017年9月のバラスト水規制前の前倒し需要の反動によって減少したことを主因に,減収となった。また,硫酸は,2018年下期以降の価格改定により,増収となった。化成品部門の売上高は,61億27百万円(対前期比2億17百万円減),営業利益は,4億6百万円(対前期比44百万円減)となった。(2)対処すべき課題電子部門では,成熟製品である高純度金属ヒ素や結晶製品の収益の維持・確保を図るとともに,戦略製品と位置づけているコイル製品,窒化アルミおよび光学部品の商品力の向上,収益構造の強化を図る。化成品部門では,亜酸化銅などの既存製品の収益拡大と金属銅粉などの新規開発製品の早期事業化・育成を図る。(3)研究開発活動1電子部門電子部門では,窒化アルミ(AIN)製品およびレーザー加工用光学部品等の開発を行っている。電子部門の当連結会計年度の研究開発費は,99百万円である。2化成品部門化成品部門では,導電性ペースト用銅粉末や電子材料用銅酸化物等の開発を行っている。化成品部門の当連結会計年度の研究開発費は,1億36百万円である。(JXTGホールディングス)(1)業績金属事業(JX金属グループ)・電材加工事業の取り組み電材加工事業については,IT関連分野での需要増を背景に,主力製品であるスパッタリングターゲット及び圧延銅箔の販売が堅調に推移した。足元ではスマートフォン市場の成長鈍化が見られるものの,中長期的にはIoT・AI社会の進展に伴う需要拡大が見込まれることから,スパッタリングターゲット,圧延銅箔及び高機能銅合金条の製造設備増強を決定し,2020年度までには生産能力をそれぞれ約30%増強(2017年度比)する。・チタン事業の取り組みチタン事業については,航空機向けを中心に金属チタンの販売が増加したことに加えて,触媒や電子部品材料といった機能化学品の販売も総じて堅調に推移した。・技術立脚型事業の推進に向けた取り組み2018年7月,タンタル・ニオブ製品(高純度金属粉)の開発・製造・販売を行うH.C.Starck Tantalum and Niobium社(ドイツ法人)の全株式取得を完了し,経営管理体制の早期移行を進めた。また,2018年6月,国立大学法人東北大学発のベンチャー企業である㈱マテリアル・コンセプトの株式の一部を取得し,銅ペースト事業に参画した。同社は,電子機器の配線及び電極を形成する銅ペーストの高い製造技術を有しており,2018年8月,国立研究開発法人科学技術振興機構主催の「大学発ベンチャー表彰2018」において,文部科学大臣賞を受賞した。さらに,2018年9月には,電子材料分野における次世代配線材料をはじめとする研究開発及び人材育成を共同で推進するべく,鉱山第778号2019年8・9月-202-