ブックタイトル鉱山2019年8・9月号

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概要

鉱山2019年8・9月号

る。ポリテツについては,効率良く安価に製造するための新規製造方法の開発や,競合他社製品と性能面で差別化するための高機能化の研究を行った。シンターラメラーフィルタ,エルボージェット,プラズマダッシュは,新たな需要を掘り起こすため,新規フィルタエレメントの開発や現行装置の更なる高性能化に取り組んだ。機械・環境関連の開発は,営業部門とベクトルを合わせ,市場のニーズに応えた研究開発を進めてきた。当事業に係る研究開発費は,3億29百万円である。(東邦亜鉛)(1)業績1電子部材事業部門「電子部品」産業機器向けは概ね前期並みだったものの,市場の縮小傾向が続くOA機器向けで大幅に減販,車載電装向けも減販となり,売上高は前期比13%の減収となった。「電解鉄」世界のトップシェアを誇る電解鉄は,車載用特殊鋼向けが落ち込んだものの,航空機用特殊鋼や鉄鋼メーカー研究用途,触媒向けが堅調に推移し,売上高は前期比13%の増収となった。「プレーティング」車載電装品やIT・デジタル機器などの接点・接続端子に使用されるプレーティング製品(金,銀,錫,ニッケル等のメッキ材)は,車載スイッチ用及び電動工具電池端子用の需要で銀メッキの販売は好調だったものの,その他の用途向けが不調だったため,売上高は前期比9%の減収となった。「機器部品」タイヤ用バランスウエイト部門は自動車ライン向けが減少し,粉末冶金部門は一般産業機器向けが低調となったことから,売上高は前期比7%の減収となった。以上の結果,当事業部門の売上高は58億62百万円と前期比3億31百万円(5%)の減収となったものの,電解鉄事業が好調だったこともあり,営業利益は5億89百万円と前期比29百万円(5%)の増益となった。2環境・リサイクル事業部門主力製品の酸化亜鉛は,亜鉛の国内価格が前期比で下落したことや減販などもあり減収となった。使用済みニカド電池の処理や硫酸リサイクルなど,その他のリサイクル事業についても前期比減収となり,当事業部門の売上高は47億3百万円と前期比6億90百万円(13%)の減収,営業利益は13億25百万円と前期比6億86百万円(34%)の減益となった。(2)対処すべき課題環境・リサイクル事業は,操業体制を最適化し,当社の新たなコア事業となることを目指す。電子部材事業は,市況に影響されない安定収益事業としてグループ業績に貢献するとともに,現有リソースの最大活用により,将来の種まきに注力する。(3)研究開発活動1電子部材事業部門「電子部品」電気電子機器の小型化,軽量化と高効率化に貢献できる様,最適構造を有する電子部品の開発はもとより,コイル,トランスの性能を決定づける高機能,高性能の磁性材料研究を進めている。「電子材料・電池材料」プレーティング材料は需要家ニーズに応えるため,より精密な製品についての技術開発を続けている。「高純度電解鉄」電解鉄の優れた機能をより引き出して製品化するため,大学,研究機関と提携し研究を進めている。2環境・リサイクル事業部門低品位かつ難処理原料からの有価物回収に-201-鉱山第778号2019年8・9月