ブックタイトル鉱山2019年8・9月号

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概要

鉱山2019年8・9月号

背景として強調に推移し,2月いっぱいは$2,500~$2,600圏を維持した。3月に入ると米国は安全保障上の脅威を理由に追加関税を発動し,この影響で$2,300圏へ下降した。5月末には$2,500台に持ち直したが,6月以降は続落し,12月末は$2,009と年初から21.0%下降して越年した。2018年の最高値は2月2日の$2,683,最安値は10月31日の$1,867,年間平均は前年比3.2%下降の$2,244だった。翌2019年は$2,000割れで始まり,3月にかけて$2,000圏で推移した。年度末はLME $2,022,建値288千円で終えた。2018(平成30)年度のLME平均は前年度比10.8%下降の$2,123,建値平均は同7.5%下降の299千円となった。亜鉛価格は,銅・鉛の市況と同様の背景に加えて,LME在庫の減少,需給タイト感を好材料として続伸傾向を辿った。その後は,中国経済成長の鈍化や米国利上げ観測によるドル高嫌気などがあり下落傾向となった。2018(平成30)年はLME $3,377.0/t,国内建値418千円/tで始まり,2月いっぱいは$3,500圏を推移した。3月に米国は追加関税を発動し,この影響もあって6月にかけて$3,000圏へ下降した。米中貿易摩擦がエスカレートしていた中,年後半は$2,600圏で推移し,12月は$2,510.5をつけて越年した。2018年の最高値は,2月16日の$3,618,最安値は9月17日の$2,287,年間平均は前年比1.1%上昇の$2,925だった。翌2019年は$2,462でスタート,米中貿易協議進展の期待感から価格は上昇基調となり,年度末はLME $3,000,建値370千円で終えた。2018(平成30)年度のLME平均は前年度比10.1%下降の$2,746,建値平均は同8.5%下降の354千円となった。金価格は,2018(平成30)年の平均価格が1トロイオンス当たり$1,268.3(後場平均)と前年を$10強上回った。年初は$1,300台を回復してスタート,ドル安を背景に上昇したが,その後,年央にかけて徐々に低下した。8月に一時期$1,200割れとなったものの,年後半は小幅な変動が継続し,$1,280台で越年した。年明け後はジリ高基調で$1,300台を回復した。2018年の年間最高値は1月25日の$1,360.25(前場),最安値は8月17日の$1,176.70(前場)だった。国内の金は,建値の年平均は前年から30円強低下の4,531円/g(グラム)だった。年初は2015(平成27)年6月以来の高値となる4,761円でスタートした。その後は海外相場と同様で年央にかけて徐々に低下し,8月には4,200円台を付けた。年後半は4,300~4,400円台で推移し,年末は4,500円台で越年した。2018年の年間最高値は1月5日の4,821円,最安値は8月16日の4,175円だった。ニッケル価格の2018(平成30)年はLME $12,690/tでスタート,4月と6月に大きな価格上昇があった。4月は米国がNorilsk Nickel社へ経済制裁を発動する懸念から$15,000圏へ,6月はLME在庫減少とEV電池向けの需要増加の期待感を材料として再度$15,000圏へ上昇した。その後は,米中貿易摩擦が影響した中国経済の鈍化を背景に続落傾向となった。2018年の最高値は6月7日の$15,750,最安値は12月31日の$10,595,年間平均は前年比26.0%上昇の$13,116となった。翌2019年は$10,440でスタート,中国政府の景気刺激策発動による需要増加への期待感等を背景に3月にかけて上昇,年度末はLME $13,015で終えた。この結果,2018(平成30)年度のLME平均は前年度比15.5%上昇の$12,893となった。・国内需給電気銅生産は,大型製錬所の定修がなく,前年度比4.0%,59千トン増の1,571千トンと2年ぶり(※に増加した。国内消費)は前年度比1.8%増の1,010千トンと4年ぶりに100万トン台を回復した。電線では自動車向けが継続的な伸びを示し,建設・電販向けも増加したことから2年連続で増加した。伸銅では自動車向けを含む輸送機械向けが増加したものの,電気機械向けが減少したため前年度から減少した。また,輸出は前年度比10.8%増の592千トンと2年ぶりに増加,期末在庫は前年度比鉱山第778号2019年8・9月-10-