ブックタイトル鉱山2019年8・9月号

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概要

鉱山2019年8・9月号

改正検討委員会」を設置し検討を開始した。2016年2月より「非鉄スラグ製品の製造・販売管理ガイドライン改正検討委員会」は「非鉄スラグ製品の製造・販売管理委員会」へ組織を移行し,2016年3月に改正ガイドラインを公表した。本ガイドラインは2017年9月,2019年3月に再度改正し,非鉄各社の製造・販売マニュアルにも反映されている。改正のポイントは以下の通り。(1)非鉄スラグ製品の管理体制の強化(2)非鉄スラグ製品の品質管理強化(試験及び検査データの信頼性向上)(3)製品に関するトレーサビリティの確保(4)製品の置場・保管管理の管理強化(5)受注前での現地調査について明確化(6)マニュアル整備と運用遵守の明確化会員個社は改正したガイドラインに沿ってマニュアルを改訂し,2018年度下期に外部審査機関(JICQA)の審査を通してシステムの有効性を担保する活動を実施した。監査結果は,2019年3月20日の非鉄スラグ製品の製造・販売管理委員会(委員;学識経験者,オブザーバー;経済産業省)で報告した。2.港湾工事における非鉄スラグ利用技術マニュアルの作成国土交通省港湾局は,2011年に2001年制定の「港湾・空港等整備におけるリサイクルガイドライン」及び2004年制定の「港湾・空港等整備におけるリサイクル技術指針」の見直しを決定し「港湾・空港等リサイクル推進検討会」を設置した。それを受け,東北地方整備局が非鉄スラグWGを担当して一般財団法人沿岸技術研究センターより「港湾・空港工事における非鉄スラグ利用技術マニュアル」を2015年9月に発刊した。工事実績については,毎年更新を行っている。このマニュアルを幅広い広報活動に活用すべく,非鉄スラグ製品の技術説明会を継続して開催している。3.非鉄スラグ骨材を用いたコンクリートの設計施工指針の改訂日本鉱業協会は,フェロニッケルスラグ及び銅スラグをコンクリート用骨材として用いるための指針として,土木学会に委託して『フェロニッケルスラグ骨材を用いたコンクリートの設計施工指針』及び『銅スラグ細骨材を用いたコンクリートの設計施工指針』を1997年度に発刊した。2003年のコンクリート用スラグ骨材JIS改正にあわせ,2013年度~2015年度に改定作業を実施し,2016年度7月に改訂版を発刊した。また,2016年度より日本建築学会へ委託して『フェロニッケルスラグ骨材または銅スラグ細骨材を使用するコンクリートの調合設計・製造・施工指針・同解説』を2018年12月に改訂版として発刊した。4.道路用非鉄スラグJIS原案作成非鉄スラグはアスファルト材に混合使用すると強度が向上し,また透水性が良好なことなどから路盤材や路床材などに適している。既にFeNiスラグは発生量の約4割(年間80~100万t)を道路用として販売しているが,さらに安定的に拡販していくためには道路用非鉄スラグのJIS制定が必要である。そこで2016年度下期から道路用非鉄スラグJIS原案作成委員会立上げの準備を開始し,2017年度中に原案作成委員会を立ち上げる予定であったが,初期のJIS原案作成分科会の立上げに至っていない。Ⅳ.現場担当者会議2018年6月13~15日に第68回製錬現場担当者会議が開催された。トヨタ自動車株式会社ユニット部品調達部部長松山洋司氏による「クルマを取り巻く環境の変化と,100年に一度の大変革に向けたトヨタの取り組み」の特別講演と製錬部門では11件の一般講演,最終日には「小坂製錬㈱小坂製錬所および史跡尾去沢鉱山」の見学会が行われた。鉱山第778号2019年8・9月-166-