ブックタイトル鉱山2019年8・9月号

ページ
121/278

このページは 鉱山2019年8・9月号 の電子ブックに掲載されている121ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

鉱山2019年8・9月号

がなく,変化に乏しかった1年だったと言える。Ⅱ.2018(平成30)年度需給動向1.生産(表2参照)2018(平成30)年度の亜鉛地金生産は,前の年度と同じく,順調な操業が続き,大きなトラブル等はなかったものの,前年度比0.7%減の521千tと4年連続で減少した。したがって,同じことの繰り返しとなるが,前の年度と同じように,この生産水準は1966(昭和41)年度の470千t以来の低水準となった。あまり良好でない原料事情がここ数年続いているが,原料別生産では,海外鉱出が2年連続で増加した。しかし,その増加幅は,原料事情も関係してか,前の年度と同じく0.6%と僅かであった。スクラップ出は前の年度の反動で大幅減,その他出も4年連続で減退した。品種別生産では,電気亜鉛が僅かに伸びたものの,精留亜鉛と蒸留亜鉛は八戸の定修での減少が影響して前年度比減となった。2.内需動向及び輸出入(表2,図2参照)2018(平成30)年度の亜鉛地金の見掛け消費(供給計-輸出-期末在庫)は,生産低迷と輸入減から2年連続で微減となった。これは記録的に低い水準だった2015年度以来3年ぶりの低水準。しかしながら,報告値ベースでは,見掛け消費とは反対に(亜鉛地金の国内販売量からみても低迷気味だったと思われるが),前年度を2.3%上回り,356.9千tとなった。前の年度は2011(平成23)年度の低水準消費よりも下回り,1965(昭和40)年度の339.1千t以来52年ぶりの低水準となったが,そのレベルよりは上だったことになる。しかし,前の年度の方がやや上昇し,2018年度はそのレベルに届かなかったというのが正直な感想である。ところが,需要分野では,亜鉛ダイカスト向けとその他向けの需要がマイナスとなった以外はすべてプラスとなっている。というのも,各需要分野とも目立った動きがなく,どちらかというとおとなしく,1年を終了してしまった感じがするからである。表2亜鉛需給表(単位:t)平成21年度平成22年度平成23年度平成24年度平成25年度平成26年度平成27年度平成28年度平成29年度平成30年度構成比30/292009年度2010年度2011年度2012年度2013年度2014年度2015年度2016年度2017年度2018年度(%)(%)期初在庫109,28768,37957,88388,40187,69085,72491,53899,16089,56187,396▲2.4生産546,115 560,770 570,663 573,169 584,019 589,018 549,404 527,818 524,626 521,160 100.0▲0.7国内鉱出00000000000.0-海外鉱出442,957454,930468,756453,694468,060464,105451,231430,640438,655441,20684.70.6スクラップ出1,7303,2861,3527,1496,3588,6332,2624,6016,0083,5250.7▲41.3その他出101,428102,554100,555112,326109,601116,28095,91192,57779,96376,42914.7▲4.4電気亜鉛384,896401,521421,725427,317442,522444,581429,867426,550423,635431,41482.81.8蒸留亜鉛111,592117,744121,059108,822112,177111,28084,45173,61369,32565,53812.6▲5.5精留亜鉛49,62741,50527,87937,03029,32033,15735,08627,65531,66624,2084.6▲23.6輸入25,666 35,727 75,969 22,996 23,217 24,880 30,623 21,026 30,209 26,258▲13.1供給計681,068664,876704,515684,566694,926699,622671,565648,004644,396634,814▲1.5見掛け消費(供給計-輸出-期末在庫)477,109512,720497,541470,833511,619515,207455,977481,930479,928479,235▲0.1内需計(報告値,下記需要部門を単純合計したもの)353,963380,750350,099362,568388,019383,457367,977362,209348,800356,937100.02.3亜鉛めっき鋼板174,529183,278173,754181,259194,736186,718176,119166,949157,113160,60145.02.2その他のめっき56,52358,04752,64355,58058,62863,25158,77656,84156,61658,37516.43.1伸銅品45,81353,45654,25847,06851,56550,14046,39947,54146,63448,22613.53.4亜鉛板1,3771,9971,9261,6651,5051,9122,0932,1002,1552,3640.79.7亜鉛ダイカスト33,21736,99221,55841,68039,91039,79243,34245,52048,47648,10013.5▲0.8防蝕亜鉛------------無機薬品30,59532,81033,89824,00029,40230,34130,36432,27928,10730,3128.57.8銅合金鋳物------------再生------------その他11,90914,17012,06211,31612,27311,30310,88410,9799,6998,9592.5▲7.6輸出135,580 94,273 118,573 126,043 97,583 92,877 116,428 76,513 77,072 73,801▲4.2需要計489,543 475,023 468,672 488,611 485,602 476,334 484,405 438,722 425,872 430,738 1.1期末在庫68,379 57,883 88,401 87,690 85,724 91,538 99,160 89,561 87,396 81,778 100.0▲6.4生産業者54,27342,84972,38171,40667,27273,83275,91270,53666,12361,15074.8▲7.5販売業者87160551191,047682,9693,1714,0691,8852.3▲53.7消費者14,01914,87415,96516,16517,40517,63820,27915,85417,20418,74322.98.9うち,鉄鋼業n.a.n.a.n.a.n.a.n.a.n.a.n.a.n.a.n.a.n.a.伸銅品製造業n.a.n.a.n.a.n.a.n.a.n.a.n.a.n.a.n.a.n.a.過欠分(見掛け消費-内需計)123,146131,970147,442108,265123,600131,75088,000119,721131,128122,298(注)平成元年度から平成4年度まで亜鉛板はその他に含む。平成5年度より銅合金鋳物はその他に含む。平成12年1月より防蝕亜鉛と再生はその他に含む。出所:非鉄金属等需給動態統計(経済産業省資源エネルギー庁編)-113-鉱山第778号2019年8・9月