ブックタイトル鉱山2019年7月号

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概要

鉱山2019年7月号

2019年度「全国鉱山・製錬所現場担当者会議」報告日本鉱業協会技術部1.はじめに2019年度全国鉱山・製錬所現場担当者会議(以下,現場担当者会議)は,日本鉱業協会並びに資源・素材学会の共催,資源地質学会の後援により,6月12日(水)~14日(金)に開催された。現場担当者会議は会員各社の現場担当技術者を中心に技術交流の場として毎年開催されており,今年度が第71回の開催となった。今年度の現場担当者会議は一昨年度から会場となっているTKP市ヶ谷カンファレンスセンター(新宿区市谷八幡町)で開催された。6月12日(水)の午前,8階「大ホール」にて,小野直樹日本鉱業協会会長の開会の挨拶の後,大東道郎経済産業省資源エネルギー庁資源・燃料部鉱物資源課長の来賓挨拶,引き続きJSTALCA-SPRING運営総括(物質・材料研究機構フェロー)魚崎浩平氏およびJST ALCA-SPRING総合チームリーダー(首都大学東京教授)金村聖志氏による特別講演「次世代蓄電池研究開発加速プロジェクト(ALCA-SPRING)の概要」が行われた。収容人数367席の大ホールでは入りきれず,事前に準備していた第二会場に一部収容するほどの盛況であった。2.特別講演の概要CO 2全排出量の約10%にあたる自動車の排出量削減と再生可能エネルギーの安定的利用のためにはキーデバイスである低コストで高性能な蓄電池が必要である。しかし,現在普及しているリチウムイオン電池のエネルギー密度と出力密度には限界があり,革新的な次世代蓄電池が求められ,世界的な開発競争が激化している。こうした環境の中で,国内でもいくつかの次世代蓄電池に関するプロジェクトが進行中であるが,ここでは文科省/科学技術振興機構(JST)の支援を受けて実施されているALCA-SPRINGプロジェクトの成果を中心に次世代蓄電池開発の概要を紹介する。2・1 ALCA-SPRINGの設立と推進2012年度に開催された文科省と経産省のエネルギーに関する合同検討会で,両省が連携すべき重要テーマとして「次世代蓄電池」が提言され,両省の概算要求に盛り込まれた。文科省プ小野会長挨拶大東鉱物資源課長来賓挨拶-1-鉱山第777号2019年7月