ブックタイトル鉱山2019年7月号

概要

鉱山2019年7月号

主な出来事（2019年6月）［協会・業界関係事項］【5日】三菱マテリアルは，同社加工カンパニーが，欧州地域における切削加工ユーザー向けの新たな技術サポート拠点として，現地時間4日にドイツ・シュツットガルトにテクニカルセンターを開設したと発表。【5日】合同資源は，三洋化成工業と共同で技術確立に取り組んだ「ヨウ素移動重合を利用した高吸水性樹脂の開発」で，公益社団法人高分子学会より，2018年度高分子学会賞（技術部門）を受賞したと発表。今回の受賞は，日本のヨウ素製造のパイオニアである同社と，世界で最初にSAP（紙おむつ等の衛生材料用途に使用される高吸水性樹脂）の商業生産を開始した三洋化成工業が，相互の得意技術を組み合わせ，SAPの高機能化及び工業化を達成したことが高く評価されたもの。さらなる高機能材料の発展に向け，シンガポール・南洋理工大学の後藤淳先生との共同研究を通じて，今後も新しい有機ヨウ素化合物の開発を進めていく予定。【6日】三井金属鉱業は，子会社の台湾銅箔股?有限公司において，高周波基板用銅箔「VSP R」の増産起業が完了し，稼働を開始したと発表。高周波基板用銅箔「VSP R」は，優れた表面平滑性と微細粗化処理により，高周波数帯におけるプリント基板の伝送損失低減を特徴とする製品で，最大420t/月まで製造可能とするこの度の増産起業により，スマートフォンの5G運用開始，自動運転やコネクティドカーを背景とした旺盛な需要に十分対応する体制が整った。【10日】三井金属鉱業は，同社の技術者が，本田技術研究所の技術者と共著で執筆した論文（テーマ「高効率Diesel Particulate Filter再生触媒の開発」）が，公益社団法人自動車技術会の「第69回自動車技術会賞」に公募し，論文賞を受賞したと発表。【14日】DOWAホールディングスは，メキシコ合衆国チワワ州において子会社のDOWAメタルマインがSunshine Silver Mining & Refining社とともに推進している，ロス・ガトス銀・亜鉛・鉛鉱山開発プロジェクトに関し，その権益を保有する開発操業会社のMinera Plata Real社の権益割合を変更し，DOWAメタルマインの割合を従来の30％から48.5％に引き上げると発表。尚，開発工事は計画通りに進捗しており，2019年7月にロス・ガトス鉱山として操業を開始する予定。【24日】オリックスは，このたび青森県下北郡風間浦村及び青森県青森市にて，地熱発電の事業性検証のための掘削調査を開始したと発表した。同社は，下北郡風間浦村及び青森市において，これまで地表調査を実施してきた。地元関係者の了承のもと，JOGMECによる「平成31年度地熱発電の資源量調査事業費助成金交付事業」の採択を受け，地熱資源の確認のため掘削調査を実施する。【26日】JOGMECは，東邦亜鉛から金属鉱物海外探鉱資金貸付の申請を受け，これを審査した結果，JOGMECの目的とする「金属鉱物の安定的かつ低廉な供給に資する」事業と認め，かつ審査基準を満足すると判断し，東邦亜鉛の「豪・西オーストラリア州アブラ鉱区における鉛探鉱事業」に対し1,600百万円の貸付を実行したと発表した。【27日】JX金属は，2020年6月を目途に，組織文化の刷新，社内外コミュニケーション増大による価値創造機会創出及び将来の人員増への対応のため，現在建設中の「オークラプレステージタワー」に本社を移転することを発表。［国内関係事項］【4日】JOGMECは，カンボジア王国鉱山エネルギー省と実施してきた共同地質調査において，同国ストゥントレン地域で銅・亜鉛の鉱化帯を発見した。今回の探査結果は，日鉄鉱業に引継ぎ，同社の現地子会社が同国政府より探査権の許可を得て，5月23日に鉱区取得手続きを完了した。今後，同社とJOGMECは鉱床発見に向けてさらに詳細な探査を実施する予定である。【4日】米連邦準備制度理事会（FRB）による利下げ観測を受けて，東京外国為替市場では円高・ドル安が進み，一時1ドル＝107円台後半と約5か月ぶりの水準に上昇した。【11日】NEDOは，「2019年度超臨界地熱資源先導調査」に係わる公募を実施し，提案された1件の提案について審査を行い，次の通り実施予定先を決定した。1.件名：2019年度超臨界地熱資源先導調査2.事業概要：2016年4月に策定された「エネルギー・環境イノベーション戦略」においては，温室効果ガス排出量を削減するポテンシャル・インパクトが大鉱山第777号2019年7月－58－