ブックタイトル鉱山2019年7月号

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概要

鉱山2019年7月号

2.亜鉛2019年の見通し亜鉛については,需要の伸びは鈍化する一方,全体的に地金生産は堅調に推移することから,2019年は供給不足幅が縮小する見込み。(1)需要世界の亜鉛地金消費は,過去5年間同様安定的に推移し,2019年は0.6%微増の1,377万トンと予想。地域別には,中国が2018年に環境監査等の影響で1.3%減少した後,2019年は0.6%増の655万トンとなる。中国を除くアジア全体でも大きく増加するインド,安定的に推移する日本及び韓国等の状況を背景に,0.6%増の285万トンとなる。ヨーロッパは,フランス,イタリア,ポーランドでのわずかな増加の影響を受けて,0.7%増加する。その他,米国は1%増の88万トン,メキシコでは4.3%増の24万トンとなる。(2)供給1鉱石世界の亜鉛鉱石の生産は,2018年が1.3%増の1,291万トン,2019年はオーストラリア,中国及び南アフリカ等での増産を背景に6.2%増の1,348万トンになると予想。地域別には,オーストラリアでは,主にDugaldRiver,McArthur River,Lady Loretta鉱山での生産量の増加と,Century及びWoodlawnの尾鉱プロジェクトの増加を背景に29.4%増の144万トンとなる。南アフリカではGamsberg鉱山生産開始により前年比579%増の19万トンとなる。ヨーロッパでは,2019年後半にFirst QuantumのPyhasalmi鉱山が生産を停止する予定であることからフィンランド等で減少する。これがギリシャ,ロシア及びスペインでの増産を一部相殺し,ヨーロッパ全体では1.1%増の110万トンとなる。ペルー及び米国では,2019年の精鉱生産がそれぞれ1.4%減の146万トン,2.3%減の84万トンとなる。メキシコでは,環境問題のために最近生産を停止したGoldcorpのPenasquito鉱山のマイナス影響を受け,7.4%減の59万トンとなる。2地金世界の亜鉛地金生産量は,2018年が0.4%減の1,317万トン,2019年は中国での増産を背景に3.6%増の1,365万トンになると予想。鉱山第777号2019年7月-38-