ブックタイトル鉱山2019年7月号

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概要

鉱山2019年7月号

ンしんちゃんのCMでご存知の方も多いかと思います。全国に48工場あり,全体で月産427万本の生産能力,町田工場は月産11万本の生産能力を有しています。まず,中央研究所では,事業概要の映像を拝見したのち,5Fの微生物検査室,ボトル検査室,サーバー検査室を案内していただきました。ここではイオンクロマトグラフィーやpH計など,我々分析者に馴染み深いものを目にすることができました。2Fでは,水道水とクリクラの水に塩素反応試薬を添加するテストを行いました。水道水は淡赤紫色を呈し,カルキ臭の原因となる残留塩素が約1ppm含まれているのに対して,クリクラの水は無色透明なままでした。塩素が除去されたおいしい水はどのような衛生管理のもと製造されているのでしょうか。次に,町田工場の製造ラインを見学させていただきました。原水は飲み水として安定供給されている水道水を使用しています。糸巻きフィルター,活性炭,RO膜の順にろ過工程を通り,鉄さび,塩素やかび臭,ウィルスなどを除去した後,ミネラル成分(Na, K, Mg, Ca)を配合します。そして紫外線殺菌し,UF膜で最終ろ過をしてボトリングされ,人の目で検査されたのち,出荷されます。水は臭いを吸着しやすいため,製造した水でボトル洗浄をしており,キャップは医療器具と同様の衛生管理がされているとのことでした。最後に,世界のウォーターサーバーと水が展示されている,中央研究所3Fにご案内いただきました。各国の様々なデザインのボトルを楽しく拝見したあと,フランス産の硬水(硬度1849mg/L)と軟水のクリクラの水(硬度30 mg/L)の飲み比べをし,硬水は渋く,軟水はまろやかであるなど,口当たりの違いを確かめさせていただきました。今回の見学会では,最先端の表面分析装置を目の当たりにして,技術が目覚ましい進歩を遂げていることに驚き,また,安心安全な製品のうらには,徹底した衛生管理と検査があるのだと認識させられ,大変有意義な時間を過ごすことができました。最後になりましたが,見学を快くご承諾いただき,ご説明,ご案内いただきました日本電子株式会社並びにクリクラ町田工場/中央研究所の方々にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。写真1透過型電子顕微鏡DA-1-17-鉱山第777号2019年7月