ブックタイトル鉱山2019年7月号

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概要

鉱山2019年7月号

見学会A班(資源部門)別子銅山記念館・日暮別邸記念館・マイントピア別子見学記日鉄鉱業株式会社資源開発部雨宮裕1.はじめに令和元年度の現場担当者会議見学会A班(資源部門)は,愛媛県新居浜市の別子銅山を中心に,日本の銅の歴史を巡るプログラムでした。参加者は総勢12名で,初日は別子銅山記念館,日暮別邸記念館を,2日目はマイントピア別子を見学しました。以下に見学会の内容をご報告いたします。2.別子銅山記念館(1)別子銅山概要新居浜市の南東に位置する別子銅山は,1690(元禄3)年に良好な鉱脈が発見され,翌1691年に開坑された。以来,1973(昭和48)年に閉山するまで,江戸・明治・大正・昭和の4時代283年に亘り,銅を産出し続けた。また,発見からわずか5年後の1695(元禄8)年には,全国各所から採鉱や運搬にあたる稼人を募り,別子銅山山中に約3,000人が暮らす鉱山町が形成されていたそうである。明治以降は,江戸時代から続く我が国唯一の民間鉱山として産業の近代化,事業の多角化に大きく貢献した。鉱床の規模は,傾斜角北東45度~70度,厚さ平均2.5m,水平方向約1,500m,深度方向海抜約1,300mから海抜約-1,000mに亘って広がるというもので,国内では最大規模の銅鉱床であった。(2)別子銅山記念館別子銅山記念館は,日本三大銅山の一つである別子銅山の意義を永く後世に伝えるため,住友グループによって1975(昭和50)年に建設された。建物は,別子銅山守護神が奉祀されている大山積(おおやまづみ)神社境内にあり,鉱山坑内を彷彿させる半地下式構造となっている。四阪島別子銅山記念館マイントピア別子日暮別邸記念館見学会位置図大山積神社外観鉱山第777号2019年7月-8-