ブックタイトル鉱山2019年7月号

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概要

鉱山2019年7月号

2019年度「全国鉱山・製錬所現場担当者会議」会長挨拶日本鉱業協会会長小野直樹日本鉱業協会会長の小野でございます。2019年度「全国鉱山・製錬所現場担当者会議」の開催にあたりまして,一言ご挨拶申し上げます。はじめに,本日こうして全国各地からお集まりいただきました皆様を,心から歓迎いたします。それとともに,現場における皆様の日頃の努力に対しまして,深く敬意を表したいと思います。この会議は,昭和24年に開始されて以来,今回で71回目となる大変歴史のある会議です。現場の第一線で活躍されている技術者や研究者の皆様が,年に1度,こうして一堂に会し,日頃の研鑚や研究成果を発表して,お互いの交流を深めることにより,業界全体の技術レベルの向上を図ることを目的としています。また今年は元号が平成から,「美しい調和,beautiful harmony」という意味を持つ,令和に改元されて初めての開催となります。このような年に,国内外の鉱山・製錬所や工場・研究所などから,700名以上の多数の皆様にご参加いただいています。私どもも,その成果に大きな期待を寄せているところです。本日は,この後,国立研究開発法人科学技術振興機構の「ALCA-SPRING」の運営総括で,国立研究開発法人物質・材料研究機構フェローの魚崎浩平様,及び総合チームリーダーで首都大学東京教授の金村聖志様に,「次世代蓄電池研究開発加速プロジェクトALCA-SPRINGの概要」と題した特別講演を,お願いしています。ALCAは,Advanced Low Carbon Technology Research and Development Programの略称で,「先端的低炭素化技術開発プログラム」を指します。SPRINGは,Specially Promoted Research forInnovative Next Generation Batteriesの略称で,「次世代蓄電池」を指します。このALCA-SPRINGは,我が国が2015年のパリ協定の枠組みを受けて国際的に約束した,温室効果ガス排出削減目標を達成するための,特別重点技術のプロジェクトであり,40以上の研究機関,80人以上の研究代表者が属する,きわめて大きく重要な研究プロジェクトです。低炭素社会の実現のために,各業界団体は自主的に目標を設定し,対策を実施しています。我々日本鉱業協会でも,CO 2排出原単位の削減目標を,1990年度比で,2020年度は15%減,2030年度は18%減と設定して取り組んでまいりました。その結果,省エネ効果に加え,エネルギー原単位の大きいフェロニッケルの減産影響などにより,CO 2排出原単位は2017年度は23%減となり,2015年度から3年連続で2030年度目標の18%減を達成しました。そこで,昨年の産業構造審議会鉱山第777号2019年7月-6-