国際鉛亜鉛研究会(ILZSG)2022年4月総会報告 New

2022-05-12

国際鉛亜鉛研究会(ILZSG)2022年4月総会報告

2022年5月10日
日本鉱業協会企画調査部

 2022年の秋季国際鉛亜鉛研究会(ILZSG)総会は4月26日及び27日にWeb会議にて開催された。

 常任委員会、統計委員会、産業関係者討議(IAP)が行われ、亜鉛と鉛の現在の世界需給と2022年の概況の見通しについて発表がなされた。経済・環境委員会も同様に行われた。それぞれの委員会において、世界の亜鉛、鉛のトレンドや問題点についての有益な情報を伝えるプレゼンテーションが行われた。

4月29日付けで発表されたプレスリリースは次のとおりである。

 

鉛予測

1)鉛消費

 世界の鉛消費量は2021年に4.1%増加した後、2022年は更に1.7%増加の1,242万トンになる見込み。

 2021年のEUの鉛消費は、主にロシアとウクライナでの減少に影響され0.8%減少見込み。中国では1.8%の増加、同様にインド、日本、韓国、米国でも増加する見込み。

 全体的には、鉛蓄電池の交換市場が、世界中の大半の地域において鉛需要を下支えしている。同時に、物流混乱と半導体不足による自動車の減産による需要減を補っている。

2)鉛生産

 世界の鉛精鉱生産については、主にオーストラリア、中国、インド、カザフスタンでの増産が見込まれることから、2022年に4.1%増加の471万トンとなる見込み。ヨーロッパでも、ギリシャでは減産となるものの、域内全体では増産見込み。

 2022年の鉛地金生産量は、中国、インド、カザフスタン、メキシコでの増産の影響を受け、1.3%増の1,244万tの見込み。ヨーロッパでは、ブルガリア、ドイツ、イタリア、ポーランド、ロシア、ウクライナで減産見込み。域内全体では減産となる見込み。

3)鉛地金需給バランス

 各国からの情報によると、世界の鉛需要は2022年で17,000トン、生産が需要を上回ると予測する。

 

亜鉛予測

1)亜鉛消費

 世界の亜鉛地金の消費量は、2021年はCOVID-19感染拡大からの回復を経て5.7%増となったが、2022年は1.6%増の1,426万トンになると見込まれる。

 中国の亜鉛地金消費は2021年に1.5%増加した。2022年に2.1%の増加が見込まれる。

 中国以外では、インド、日本、韓国、メキシコ、トルコ、米国で増加、ヨーロッパはロシアとウクライナで減少が響き全体でも減少する見込みとなっている。

 

2)亜鉛生産

 世界の亜鉛精鉱生産は、2021年に4.1%増の後、2022年は3.9%増の1,328万トンに増加すると見込まれる。これは主に、オーストラリア、インド、カザフスタン、メキシコ、南アフリカ、米国での増産によるものである。

 中国の亜鉛精鉱生産は、2021年1.9%増の後、2022年には2.3%増加見込み。

ヨーロッパの亜鉛精鉱生産は、ポルトガルでのルンディン・マイニング社のネベス・コルボ鉱山の拡張が、ギリシャのエルドラド・ゴールド社ストラトーニ鉱山の定修メンテナンスによる操業停止による減少を補い前年並みとなる見込み。

 西アフリカのブルキナファソでの亜鉛精鉱生産は、トレヴァリ社ペルコア鉱山が最近洪水により操業停止した影響により減産になる。カナダでは、2022年5月のハドベイ 777鉱山の閉山予定により減少になる見込み。

 ILZSGは、世界の亜鉛地金生産は2021年の0.4%増加を経て、2022年で0.9%増加の1,397万トンの生産になると予測。

 中国の亜鉛地金生産量は、2021年の1%の小幅な増産の後、2022年には2.5%の増産が見込まれる。同様に、オーストラリア、インド、日本、韓国、メキシコ、米国と、新規製錬所の操業を開始したトルコで増産が見込まれている。

 ヨーロッパでは、電力価格の急騰の影響を受けた製錬所がいくつかある。フランスとイタリアの製錬所は大規模な減産となるが、ベルギー、ブルガリア、ドイツ、オーストラリア、スペインで小幅な減産の見込み。欧州以外の地域では、ブラジル、ペルーとハドベイ社のフリン・フロン製錬所が閉鎖となるカナダにおいて減産が見込まれている。

 

世界の亜鉛地金需給

 各国からの情報を考慮し、2022年の世界の亜鉛需要は292,000トン、需要が生産を上回ると予測するが、その数量は2021年よりも大きい。

 

 プレスリリースの詳細については、ウェブサイトwww.ilzsg.orgにアクセスするか事務局宛てにお問い合わせください。

 

以上

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